【OBUコーチ】カットされたボールを返す対処方法とは?

OBUコーチ カット レシーブ

カットされたボールの返し方は、やり方を間違えると絶対に返りません。

逆に言うと、ボールの特徴をよく掴み、正しい返し方さえすれば必ず返ります。
(これは、カットされたボールに対してだけでなく、返球全てに言えることですが)

まずは特徴を知り、よく判断し、正しい対処法を身に付けましょう。

1つ1つ正確に行えば、カットされたボール確実に返ります。

正しく対処すれば、決して怖くないのです。

カットされたボールの特徴

下回転が掛かったボールには、

  • カット(ロングカット)※以下、カット
  • ツッツキ
  • カットサービス

がありますが、ここではカットに絞って話を進めていきます。

まずは、カットの飛び方を観察しましょう。

一般的なカットは、後方から下回転を掛けるため、ボールがホップして飛び、自領コートのエンドラインから4分の1辺りに落ちます。
(深いカットはエンドラインぎりぎり)

台上で2バウンドすることはなく、2バウンド目は、ほぼ必ず台から出ます。

一口にカットと言っても、

  • 相手カットマンが使用しているラバー
  • こちらが送ったボール
  • 相手の力量

により、色々なカットが返ってきます。

ですから、よく判断して、一球一球、対処法を決めて行かなくてはなりません。

実は、この判断がとても重要です。

相手カットマンの

  • 身体の使い方
  • スイング
  • カットの飛び方
  • バウンドの仕方
  • ボールの回転

を、目視して判断します。

判断のポイントは、

  1. カットの切れ具合
  2. カットの深さ(深い、浅い)
  3. カットの飛び方(直線的、放物線)
  4. カットの高さ

です。

カットの切れ具合

  • 猛烈に切れている(ブチ切れ)
  • 普通(やや切れ)
  • ナックル

の、3段階くらいをラバー毎に識別します。

例えば、フォア面裏ソフトやバック面に粒高などの異質ラバーを貼っている選手と、対戦したとします。

この場合、

  • フォア面の裏ソフトで先の3段階
  • バック面の異質ラバーで3段階

を見分けます。

カットの飛び方

直線的であれば、バウンドしてから伸びてくる可能性があるので、少し下がって懐を広く取ります。

逆に放物線であれば、バウンド後は伸びて来ない可能性があるので、スッと身体を前に寄せて対処できるように準備します。

要素として1.や2.も関係してきますが、大切なのは、「カットしたボールが自領コートについてから、どんなバウンドをするのか」素早く判断してイメージすることです。

そして、小刻みに足を動かし、そのバウンドの最適打球点を捉えられる様に準備をします。

カットの高さ

こちらも、重要な判断ポイントです。

カットが、ネットより何センチ上を通過したのかを、見極めます。

浮いたカットは、スマッシュチャンスです。

カット打ちという選択

次に、カットされたボールの返し方ですが、最も一般的な選択は「カット打ち」です。

文字通りカットを打つわけですが、

  • 軽ドライブ(つなぎのドライブ)
  • 強ドライブ(伸びるドライブ)
  • 曲がるドライブ(カーブ、シュート)
  • ループドライブ
  • スマッシュ
  • ナックルドライブ

と色々な種類があります。

全てマスターするのが理想ですが、必ずしも全てマスターする必要はないです。

柱となる自分の得意のカット打ちを中心に、オプションとなる技術を身に付けましょう。

例えば、

  • ループドライブで何本も粘り、浮いたカットをスマッシュで仕留める
  • 軽ドライブと強ドライブを混ぜながら、コースを打ち分ける

などです。

カット打ちの最適打球点は、みな同じで、バウンドの頂点の3番です。

間に合わなければ、4番(下降前期)です。
(わざと落とす場合もありますが、それは例外的な技です)

それより遅れると、カットマンにカットの準備をする時間を与えてしまいます。

バウンド直後を捉えるつもりでいて、ちょうど3番になります。

この打点でどんどんカットを打たれると、カットマンとしてはカットに余裕が無くなり、こちら側が有利の展開に持ち込めます。

カット打ちは、難しい技術です。

と言うのは、あるカットマンのカットが打てるからと言って、別のカットマンのカットを打てるとは限らないからです。

カットマンのカットは、千差万別。

一人一人球質が違うと、心得た方が良いです。

試合で、初対面のカットマンと対戦することもあります。

こういうケースが、対応に苦慮するところです。

試合の前半で相手のカットのクセを、多少のミスは覚悟で分類しなくてはなりません。

その為にも、普段から特定のカットマンに対してカット打ちの練習をやり込み、自分の中に「カット打ちの基準」を作っておかなくてはなりません。

試合では、その基準をベースにして、どれくらいギャップがあるのかを測り、アジャストしていくわけです。

  • このコースへこれくらいのボールを送ると、こういうカットが返って来る。だから自分は次はこう対処する。

という方程式を、作っていくことです。

ストップという選択

カットが浅く入った時は、ストップという選択をするチャンスです。

ストップは、バウンドの頂点前の1番か2番を捉え、相手のボールの勢いを殺しながら、ネット際に落とします。

ストップする直前まで、その素振りを見せないのがポイントです。

カット打ちのバックスイングをして、あたかもドライブを打ちますよという振りをしてストップすると効果的です。

カットが浮いたボールも、ストップのチャンスです。

カットが浮くと、カットマンは本能的に台から下がろうとします。

強打を警戒するからです。

下がるタイミングを見計らってストップすると、カットマンは前へのスタートが遅れ、非常に効果的です。

但し、ストップを多用するのは危険です。

最初は効いても、カットマンに慣れられるからです。

そのうちに、読んで攻撃してきます。

カット打ちとストップの組合せは、カットマン攻略として、とても効果的です。

裏技、流しツッツキ

  • カット打ち
  • ストップ

でカットマンを前後に動かす作戦は、とても良い作戦です。

しかし、カットマン側もそれは先刻承知です。

前後のフットワークを、強化してきます。

前後に規則的にカットマンを動かしても、かえって相手を調子づかせるだけだったりします。

そこで、この「流しツッツキ」を混ぜるのです。

ストップの代わりに、この技を繰り出します。

ボールの斜め下を捉えて横回転を掛けながら、相手のバックサイドへわざと球足の長いツッツキを送ります。

カットマンとしては、ストップを警戒して前に出ようとしたところ、思いのほか球足の長いツッツキが来るので足が止まります。

ストップは、思い切り身体を前に突っ込めるのですが、このツッツキに対しては、カットマンはかえってやりにくいのです。

何故なら、前へ移動する途中で急停止し、台からの距離を測り直した上で、ツッツキの体勢を取らなくてはならないからです。

しかも、自分のバックサイドに逃げる様に曲がって入って来るので、攻撃もしづらくカットマンにとっては嫌なボールです。

カット攻略

  • カット打ち
  • ストップ
  • 流しツッツキ

と、カットされたボールの返し方について、ここまで解説して来ました。

しかし、これが出来ればカットマンに試合で勝てるかと言えば、そうではないのです。

試合では、これらを駆使してカットマンと駆け引きをしなくてはなりません。

まずは、駆け引きするための武器をそろえておかなくてはなりませんが、それがこの返し方なのです。

カット攻略については、また別の機会にお話させて頂きます。

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この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)
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