【Jコーチ】全日本卓球選手権女子決勝をメンタル視点から振り返る

Jコーチ メンタル

こんにちはJです。

皆様、卓球ライフいかがお過ごしでしょうか?

先日、卓球全日本選手権が終了しました。

私は男女の準決勝と決勝戦をテレビ放送で観戦しました。

その中でも、女子決勝戦の石川佳純選手と伊藤美誠の最終セットはしびれました。

結論から言いますと、最終的には石川佳純選手の強いメンタルが光った試合だと感じました。

今回は私なりの視点で、全日本選手権女子決勝の石川佳純選手と伊藤美誠選手の試合を解説していきたいと思います。

私が注目したのは、最終セットの9-5で石川佳純選手がリードの場面です。

話は、ここから始めたいと思います。

それではよろしくお願い致します。

最終セット9-5から9-9までの攻防

まず、女子決勝戦の最終セットは、9-5石川選手リードで終盤を迎えていました。

この時、9-5からのサービス権は石川選手にありました。

ただし、この場面では石川選手が少し勝ちを意識したのか、攻め急いだ感じが出ていました。

石川選手のサービス権だったのですが、2本とも落としてしまいました。

石川選手としては、このサービス権の中で最低でも1本は取って、10-6としておきたかった所でしょう。

一方で、相手は流石の伊藤選手という所でしょうか。

そう簡単に、マッチポイントを渡しません。

圧巻だったのは、9-7からの8点目をとった伊藤選手のスーパーラリーでした。

伊藤選手は、バック側が表ソフトラバーの選手ですから、台から下がると不利になるはず。

しかし、台からやや下がりながらも粘り、8点目をモノにします。
※このラリーは石川選手が途中、優勢なように思えました

表ソフトにも関わらず、下がりながらも対応できる技術力の高さが光りました。

このプレーは、伊藤選手のスーパープレーでした。

石川選手からしたら、「この場面で信じられない」というような気持ちになっていたのではないかと想像します。

しかしながら、石川選手にとってもっとも効いたのは、9-8リードからの9点目をあっという間(伊藤選手からの5球目)に決められ、追いつかれた点だったのではないかと思います。

自分が優勢だったはずのラリーを、伊藤選手のスーパープレーで取られ、さらに、考えがまとならないうちにあっという間に追いつかれてしまった、という所ではないでしょうか。

私はこの時、石川選手には心が折れてしまってもおかしくない状況だとも感じました。

折れない石川選手のメンタルの強さ

それでも、石川選手の心は折れませんでした。

9-9から石川選手が出した選択は、ロングサービスからの展開でした。

この場面で、トップ選手同士の対戦でロングサービスを出すということは、非常に勇気のいる選択です。

ロングサービスを出すという事は、相手は打ってくる可能性が高いです。

その結果、石川選手は受け身の対面からのラリー展開になってしまうはずです。

また、そもそもサービス自体が甘くなってしまえば、確実に仕留められ伊藤選手の点数になってしまいます。

しかし、石川選手はロングサービスを出した後も、非常に冷静立ち回ったように見えました。

ロングサービスに対する伊藤選手のループドライブを冷静にブロックし、その後、伊藤選手のバック強打に対して渾身のドライブを決めました。

この場面、9-5から追いつかれながらも

  • 10点目を先に取った点
  • 点数の取り方(組み立て方)

ここに、トップアスリートならではのメンタルの強さを感じました。

卓球はメンタルのスポーツ

今回の全日本選手権テレビ放送の解説者は、宮崎義仁さんでした。
※前男子日本代表(ナショナルチーム)監督

宮崎義仁さんは、解説の中で「卓球はメンタルのスポーツ」というワードをしきりに紹介していました。

まさに、今回私がピックアップした最終セット9-5からは、「卓球はメンタルのスポーツ」という名にふさわしく、選手のメンタルまで感じられるような緊張感のある試合でした。

  • 石川選手が9-5リードからの伊藤選手による驚異のメンタルでの追い上げ
  • 9-9からの石川選手の強気のロングサービスからの組み立て

と、この部分だけでも、両者の揺れ動くメンタルと駆け引きが存分に感じ取れる試合内容でした。

メンタルの共有

今回は私なりの視点で、全日本選手権女子決勝の石川佳純選手と伊藤美誠選手の試合を解説させていただきました。

主に、メンタルに着目しての解説となりました。

卓球の試合を見る際は、選手の動きや技術的観点から観るのも良いです。

が、選手側の立場に立ち、メンタルを共有(どんな考えなのだろうか?)してみることで、より、リアリティな視点で観ることが出来るようにもなります。

それでは今回もありがとうございました。

この記事を書いた人J.Kurishima J.Kurishima
1985年7月10日生まれ 静岡県在住。中学から卓球を始め、卓球歴は約20年。高校では地元地区の強豪校へ進学。高校時代の最高成績はインターハイ県予選ベスト16。社会人でも卓球を続ける。この時に様々な方との出会いを得て実力が向上。同時に、卓球の楽しさ、奥深さをさらに知る。転機となったのは、20代後半から始めたラージボール卓球。全国大会に4大会出場。最高成績は全国ラージボール埼玉大会で混合ダブルスでベスト8。その他オープン戦で多数優勝。また、指導経験は小学生~一般の方まで経験あり。身体の使い方に注力し、理論的で分かりやすいアドバイスを心がけている。現在は、小学校低学年(自身の子供)の指導中。まだまだ日々勉強中!よろしくお願いいたします。
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