これからのボールへの対応
メーカー毎にボールの質が違うため、打球感もボール毎に全く違います。
6年前にプラボール時代に入ってから、その傾向は顕著でした。
私達卓球選手は、「メーカー毎にここまで違うのか」と、その対応に苦労して来ました。
現在のボールの違いをどう捉えているか、今後どうなりそうかという見通しと、それにどう対応して行くのか、について、私OBUの考えをお話します。
読者の皆さんもご自身の感覚や考えをお持ちの事と思います。
ですので、共感できる部分もあれば、違うなと思う部分も当然あると思います。
私が間違っている部分や誤解している点もあるかも知れませんが、1つの意見として捉えて頂ければと思います。
現在のボールの違い
2022年6月現在、私OBUは卓球のボールをどう分類・整理しているのかについてお話します。
私は年間の試合の中で、硬式8割、ラージ2割くらいの割合で試合をこなします。
硬式に関しては静岡市の大会が中心ですが、中部日本や東海選手権など静岡県近隣の県の大会にも参加しています。
オープン参加(又はそれに近い)の全国大会にも参加します。
静岡市の大会での使用球のメーカーは、7~8割がNittakuで、残りがTSP(現VICTAS)です。
それに加えて年に一回、バタフライダブルスチームカップがあり、それはさすがにButterflyです。(^^;;
静岡県外の大会も、ボールは選択制ですが、Nittakuを使用する選手が多いです。
聞いた話では、関西ではTSPがお膝元なので使用している選手が多いのですが、その他の地域ではNittakuがほとんどだそうです。
私はNittakuのボールの打球感が好きです。普段はNittakuのボールで練習して、自分の中の基準を作ろうとしています。
自分の出場する大会がNittakuのボールを使用していることが多いから、という理由だけではありません。
他社のボールと比べて、「最も固く、最も飛距離が出る」からです。
「飛距離が出る」とは、「ボールが伸びる」と同じ意味です。
捉え方一つなのですが、攻撃する時も飛距離が出るので、相手を後陣に下げるなど大きく動かすことが出来るのです。
カットで相手の攻撃を受ける時にも、ボールの伸びを考慮に入れて、よく引き付けて大きなスイングをすることが可能です。
一方で、TSPのボールはNittakuのボールに比べて「柔らかくて、飛距離も出ず、減速が早い」のです。
ボールが伸びて来ないので、力まない様にする注意が必要です。
NittakuのボールからTSPのボールへのアジャストの方が、TSPからNittakuへのそれよりも、私は楽に出来るのです。
つまり、慣れるのが早いのです。逆の方が経験上、時間が掛かりました。
これらの理由から私はNittakuのボールを使用しているのです。
ラージボールに関しては、私はNittakuのボール以外を知りません。
ですので、コメントすることが出来ません。
私のプレーの中では、ボールが固く飛距離が出る順番に並べると、以下の様になります。
1.硬式のNittakuのボール
2.硬式のTSPのボール
3.ラージのNittakuのボール
普段は、1.で練習しておき、それぞれの試合前に2.や3.を使って練習します。
場合によっては、試合をやりながら慣れて行く方法を採ることもあります。
そして試合が終わるとすぐに、1.での練習をして基準に戻る様にしています。
今後の見通しと対応
2024年に抗菌ボールに完全に移行する、という話があります。(2022年6月現在)
抗菌ボールは現在のところ、Nittakuしかありません。
他社の追随はあるのかないのか、現在ある在庫はどうなるのか、など、不透明な部分が多いです。
抗菌ボールへ完全に移行するのは、まだ先の2024年の話ですし、しばらくはこのまま行くのは間違いありません。
ご存知の通り、お値段はNittakuのボールが最も高価で、他社が比較的安価です。
抗菌ボールに関しても、この傾向はおそらく当てはまるでしょう。
では、どう対応していくのか。
私は以前、Nittakuの抗菌ボールで練習してみました。
打球感がVICTASのスリースターととても似ている様に感じられました。(是非、打ち比べてみてください)
私は、代用が効くレベルだと思います。
従って、現在は前述の様にNittakuのボールを基準に他への対応をしていますが、抗菌ボールへの移行がもう少し明確になって来た時点で、抗菌ボールを試しつつ、VICTASのボールを基準にしようと考えています。
打球感覚が似ていて安価なので、というのが理由です。
この機会にメーカー毎の打球感の差が縮まれば良いのにな、とも思っています。
今後もボールの動向には注目して行くつもりです。
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)