【OBUコーチ】独自の試合方法による短期決戦の対策とは?
今年度も、試合が始まりました。
昨年は、コロナ禍でほとんど試合が出来なかったので、ありがたい限りです。
そんな中、コロナ禍独自の試合方法が組まれています。
- 団体戦でダブルスは無くシングルスのみとする
- 全試合を5ゲームマッチではなく3ゲームマッチとする
とかです。
え!? 3ゲームマッチ??
そうです。
先に2ゲーム獲った方が勝ちの、3ゲームマッチです。
あっという間に試合が終わりますね。
短い試合に予測される展開
コロナ禍で仕方がないとはいえ、あまりにも試合を簡略化し過ぎだと私は感じています。
実力を発揮しないまま試合が終わる、なんていう試合も続出するでしょう。
これで本当に試合をやる意味があるのかと、疑問に思ってしまいます。
しかし、愚痴を言っても始まらないので、選手は対策を練らなくてはなりません。
試合をやりながら、調子を上げて行く。
そんな悠長なことは、多分出来ません。
汗もかかずに、試合が終わってしまいます。
試合の出足から最高潮の絶好調で行かないと、勝つことは難しいと思います。
従来なら、
- 試合の序盤で相手の出方を見て
- そこから対策を立てて
- こちらのペースに徐々にひき込み
- 最後には勝つ
そんな、技術だけではない戦術の妙が、勝敗を左右していたやり方が、かなりやりにくくなります。
いきなり大砲の打ち合いというか、相手のことなどお構いなしに攻め合う展開になるのでは、と予測されます。
短期決戦対策
その対策としては、
- ビビらないこと
攻める気持ちを強く持ち、相手よりも気力を燃やして戦う。 - 出足から飛ばすこと
しっかり準備し体力の全てを投入し、最初から全身全霊全力で相手にぶつかる。 - 出し惜しみしない
得意のサービスを中心に、自分の得意技を最初から出していく。
です。
作戦を立てる
1ゲーム目の最初の4本で、試合の大枠が決まります。
- 相手のサービス2本
- 自分のサービス2本
ここで必ず、最低3-1にします。
トスに勝ったら、サービスを取る事をお勧めします。
自分の展開を作り易いからです。
1本サービスエースを獲り、それを活かして2本目を獲ります。
コツは、相手の呼吸を読むことです。
相手が息を吐いた時に、パッとサービスを出すことです。
これで相手は、レシーブが1テンポ遅れます。
レシーブの1本目ですが、相手も同じことを考えていると心得ておくことです。
つまり、一番得意なサービスを出して、一番得意な3球目攻撃を必ずしてきます。
試合の後半でも必ず使ってきますので、
- コース
- タイミング
- 回転量
を、しっかり覚えておきましょう。
いきなりロングサービスは、まず来ません。
ショートサービスか、ハーフロングでしょう。
ここにヤマを張っておいて、良いです。
この時のレシーブがポイントで、自分の技術で2種類の返し方が出来るか、その可能性を判断します。
具体的には、台上ストップが出来るかです。
ストップ出来れば、相手の3球目攻撃の威力が半減します。
2本中1本は、攻撃を喰らっても構いません。
想定の範囲内ですから。
とにかく、最初のレシーブ2本で可能な限り情報を集め、整理しておくのです。
次の4本のシリーズは、最も作戦を考えるところです。
自分は
- 同じサービス(群)で行くのか
- 全く別のサービスに変えるのか
相手は、どうするのか。
最初の4本のシリーズとの違いは、前の4本シリーズがあるということです。
最初の2本のサービスで、相手はこちらのサービスを分析しています。
このことを念頭に置いて、選択します。
以降の試合展開は、試合の流れに因るのでここでは触れません。
後は、
- ひらめき
- 勇気
も必要になります。
この様に、4本シリーズを切り口に考え、相手より先に22本取ればあなたの勝ちです。
4本シリーズは、例えば13-11で勝つゲームの場合、(13+11)÷4=6(回)出てきます。
この時、自分のサービスは、6×2=12(本)です。
12本のうち、3~4本サービスエースが取れれば俄然有利、6本取れれば言うこと無しです。
必然的に、サービス練習が大切だという事が分かると思います。
試合前には、サービスを磨いておきましょう。
カットマンの短期決戦対策
私は、カットマンです。
カットマンの場合は、短期決戦のやり方が非常に難しいです。
下手をすると、相手に滅多打ちを喰らい、ワンサイドゲームで負けます。
心の中では「攻撃8割、カット2割」ですが、それを相手に悟られてはいけません。
あくまで何食わぬ顔で、カットを中心にプレーするのだと相手に見せて置かなくてはなりません。
こうして、布石を打つわけです。
カットマンの得点パターンとしては、
- カットの回転の変化でミスを誘う
- 変化でチャンスを作って攻撃する
- 3球目攻撃を仕掛ける
- 相手に打たせてカウンターする
の4つです。
これらの4つを組み合わせて戦うのですが、そのためにも相手にカットマンと戦っているのだと思わせる必要があるのです。
それにより、相手は少しだけ慎重に攻めるようになるのです。
うまくこちらのペースに引き込めれば、1.~4.がやり易くなります。
ですので、最初の4本のシリーズは、私は敢えてカットで行きます。
次の4本のシリーズから、積極的に3球目攻撃を狙います。
レシーブ番の時はカットが中心ですが、
- 相手を前後(斜め)に動かすこと
- 長短を混ぜて相手に全力で打たせないこと
を意識します。
非常にリスキーな戦い方になりますが、カットマンもリスクを負った戦い方をしなければ、短期決戦に勝てないと思います。
難しいですが、やりがいのある試合となるでしょう。
この経験は、5ゲームマッチに戻った時も必ず活きると思われます。
いつもブログ記事を読んでいただき、ありがとうございます。アマチュア卓球上達塾では、卓球上達のためにブログやSNSで情報発信をしています。また、卓球上達のためのDVD教材の販売も行っております。卓球に関するご質問やお問い合わせ、ブログ記事に対するコメントなどがありましたら、下記のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。
メールアドレス:info@real-style.co.jp
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)