そうだったのか、水谷選手!
水谷隼選手の「打ち返す力」という本を、先輩から借りて読みました。(買えよ!)
この本、とても面白かったです。
東京オリンピックで金メダルを獲り、現役引退を表明した水谷隼選手の「今の声」が書かれています。
その時はそう考えていたのか、あの時はそんな状態だったのかと水谷選手の内情がよく分かります。
現役の時は内に秘めざるを得なかった心の声を「今だから言える」と、赤裸々に語っています。
詳しいネタバレにならない程度に、ご紹介したいと思います。
東京オリンピック
私が一番知りたかった内容は、水谷選手が東京オリンピックで何を考えていたのか、ということです。
開催が一年延長されたことをどう捉えて、どのようにコンディションを整えたか。
混合ダブルスで今一つ調子が出ない伊藤美誠選手に対して、どんな声を掛けたのか。
水谷選手自身の調子はどう自己分析していたのか。
ドイツ戦の最終ゲーム2-9のシーンで考えたことは何だったのか。
決勝戦の中国戦で、試合中に起っていたことは何か。
2ゲーム先取された時点や、最終ゲームで8-0とリードした時点、9-5と追い上げられた時点など、伊藤美誠選手とどんな会話をしたのか、田勢コーチから何と言われていたのか、水谷選手自身は何を考えていて、どんな気持ちだったのか。
伊藤美誠選手との混合ダブルスを水谷選手自身はどう捉えているか。
私の知りたかったことは、全てこの本に書かれていました。
決勝戦の前に水谷選手は、
「今まで勝ったことがないからこそチャンスがある」
と語っていました。
私が最も知りたかったのは、この言葉の真意でした。
これも、バッチリ書いてありました。
第5章「茨の道を怖れない」の最初にある、22節「手の内を見せず、密かに自分を進化させる」です。
ページで言うと139ページから141ページの3ページです。水谷選手の用意周到さがこの中からとても読み取れます。
2ゲーム先取されたことでさえ、水谷選手は好都合と考えていたとは全く恐れ入ります。(^^;;
まさに、勝負師・水谷ここにあり、です。(いや~、内容を書けないのが残念だなぁ)
目の不調
私が二番目に知りたかったのは、水谷選手の目の不調についてです。
前から視力が衰えているとは、情報として知ってはいましたが、実際のところはどうなのでしょうか。
これも詳しく書かれていました。
かなり深刻な症状らしく、病名も公開されていましたが、聞いたことも無い、知らないものでした。
今のところ、治療法はないそうです。
東京オリンピックまで、そして大会期間中も水谷選手は目の不調との戦いでした。
よくそんな状態であんな凄いプレーをしていたなと私は思います。全く天晴な男です。
水谷選手が公表したことで、この病気が世間に認知されて、要らぬ差別が無くなること、また治療法が早く見つかることを望みます。
そんなこともあったのか
へぇ~そんなこともあったのか、と知らされる内容もありました。
ネットによる誹謗中傷です。
スター選手の宿命なのかも知れませんが、水谷選手に対してもネット上の誹謗中傷がかなり激しかった模様です。
水谷選手は黙っていない性分らしく、違反接着剤に抗議したのと同様に、真っ向から立ち向かいました。
私が同じ立場だったら、見なかった聞かなかったにして、競技に集中することを考えていたはずです。
水谷選手は、他の有名アスリートも同様の被害に遭っていることも例に挙げて、自分が声を上げなくてはと考えたそうです。
この点は偉いなと感心しました。
読んで分かったこと
この文章は水谷選手本人が書いたものではないだろうということです。
水谷選手は執筆に関しては素人のはずです。
素人にしては文章が整い過ぎていて、一定のリズムでとても読みやすいのです。
おそらく水谷選手が語った話を、削ったり補足したりしながら、文章のプロがまとめたのだと思われます。
実際には水谷選手はどう語ったのだろうと想像しながら読んでみると、また味わいが深いものがあるのです。(#^^#)
あ、お値段は税別1,300円です。(だから買えよって!←笑)
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)