有終の美を飾った水谷選手
東京オリンピック卓球競技で水谷選手は、
- 混合ダブルスで金メダル
- 男子団体で銅メダル
を獲りました。
「東京オリンピックが自分の集大成」
試合前に、水谷選手はこう語っていました。
1年延期された東京オリンピックを、水谷選手はどう戦ったのでしょうか。
私OBUにはこう見えたというお話をします。
実は不安視していました
今大会の水谷選手を見て、「あれ?」と思った人が多かったのではないでしょうか。
そうです、特注のサングラスです。
激しく動いても、ズレないように設計されているものらしいです。
LEDライトの眩しさから目を保護するためのものですが、Tリーグでもサングラスをしてプレーする姿を何回か見ていました。
Tリーグの時は、腰にサポーターをしてプレーしている時もありました。
そんな水谷選手の姿から、私は「本調子ではなさそうだ。さすがの水谷選手も身体の各部に不調が出ているのだろう」と思ってしまいました。
10代の頃から日本のトップを長年に渡り維持し続けることは、どれだけ大変な事か。
想像しただけでも、身体と精神への負担はかなりのものがあったに違いありません。
実は東京オリンピックも、厳しいのではないだろうか。
正直なところ、水谷選手の調子を私は不安視していました。
100の言葉よりも1つの行動
ところが、・・・!
蓋を開けてみると、水谷選手は全盛期を思わせるキレキレの動きで全く問題ありませんでした。
そして、最初の種目の混合ダブルスで金メダルを獲りました。
準々決勝のドイツ戦では、最終ゲーム2-9からの逆転勝ちでした。
水谷選手の話では、その次の1本がポイントだったそうです。
通常、これだけ点差が離れていると、負けている方としては強打で得点を狙いに行きます。
しかし、水谷選手は敢えて我慢して繋いで、フランチスカ選手のドライブミスを誘いました。
6-10になってからは、逆に水谷選手が猛攻を仕掛けました。
相手は「あと1本」という、どこか受けに回ってしまう心理がきっと働いたのだと思われます。
「ダメかも」とあきらめかけていた伊藤選手も、途中から「行けるかも」に変わったと言います。
試合後に伊藤選手は、「水谷選手とだから勝てた」と話していました。
最後まであきらめない。
よく聞く言葉ですが、実際に行動に移すのはとても難しいことです。
それを水谷選手はやってのけたのです。
「これで最後」の持つ力
混合ダブルスの金メダルは、男子団体戦にも好影響を及ぼしました。
終始、水谷選手は自信をもってプレーしている様に映りました。
水谷選手が負けてしまった試合もありましたが、あと少し何かが噛み合っていたら結果は分かりませんでした。
観ているものに、そう思わせる様な内容でした。
少なくとも、自ら崩れている感じは全くしませんでした。
極めつけは、3位決定の韓国戦のチャン・ウジン選手との試合です。
水谷選手はとても落ち着いていて、つけ入る隙を与えませんでした。
それまでの対戦成績が、0勝2敗の相手とは思えないような試合内容でした。
まるで、「こういう勝ち方もあるんだよ」と後輩たちにお手本を見せている感じでした。
水谷選手は、全試合を通じて「それこそ1球1球、これで最後の1本だ」と思いながら打ったと言います。
長い間卓球をやってきて、いつかは卓球を辞める時を迎えなくてはなりません。
オリンピックが開催されて、水谷選手が2つのメダルを獲得し、最高のプレーをすることが出来て、本当に良かったと私は思います。(#^o^#)
本人は引退の意向を示していますが、「これで最後」という覚悟があったからこそプレーぶりがとても充実していて、輝きを放っていたのではないでしょうか。
見事に自ら花道を飾ったと私は思います。
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)