東京五輪で重要な立ち位置にいる水谷選手
2021年7月7日に、この記事を書いています。
1年間延期されていた東京オリンピックが、いよいよ開幕します。
依然コロナ禍は収束せずに、感染対策をしながらの開催となる模様です。
東京都では、再び緊急事態宣言が発令される見込みです(7月7日現在)。
卓球競技は、
- 7月24日(土)~26日(月) 混合ダブルス
- 7月24日(土)~30日(金) シングルス
- 8月 1日(日)~ 6日(金) 団体戦
というスケジュールです。
前例のないオリンピック
会場は、東京体育館で行われます。
まだコロナ禍になる前の2019年11月に、ワールドカップ団体戦がここで開かれ、私も友人と2人で観戦しに行きました。
オリンピックに向けて新装された体育館は、明るく広く綺麗でした。
観覧席とコートがとても近く感じられ、選手のプレーがよく見えました。
コロナさえ無ければ、この観覧席が観客で一杯に埋まり、大変な熱気に包まれる中で選手はプレーしていたはずです。
しかし、今回は無観客・
もしくは、入ってもまばらな観客数で行われるでしょう。
会場もそうですが、今回はかつて前例のないオリンピックとなりました。
こんなに気持ちを抑えたオリンピックが、今までにあっただろうかと思うくらい私は気持ちが盛り上がりません。
しかし、選手は違います。
特に、伊藤美誠選手のTVでのインタビューを聞くと、いつもと変わらずとても前向きで観ている方も元気をもらえます。(^^)
応援したい水谷選手
私が個人的に応援したいのは、水谷選手です。
私は、水谷選手が今回のオリンピックの卓球競技において、キーとなる選手だと思っているからです。
最初に、混合ダブルスから始まります。
水谷・伊藤ペアはメダル候補ですが、実力を充分に発揮し決勝まで勝ち上がると日本全体が「よし!行ける!」と思えます。
大会にも流れというものが実はあって、最初に勢いをつけることがとても大切です。
「続くシングルスは水谷選手は出ていないし関係ないんじゃないの?」と思われるかも知れません。
いえいえ、大いに関係ありなのです。
確かに、張本選手も丹羽選手も、心臓に毛が生えている(失礼!)伊藤選手も、マイペースで周囲に影響されるタイプには見受けられません。
しかし、水谷選手は長い間エースとして日本を引っ張ってきた選手。
かつ、唯一のオリンピックメダリストです。
そんな水谷選手が混合ダブルスでメダルを獲得し、「俺について来い」と言わんばかりに背中を見せることが出来れば、張本選手も丹羽選手も良い影響を受けないはずがありません。
それは、女子にも同じことが言えます。
出場している選手は、みんな「次は自分の出番だ」と思うのではないでしょうか。
混合ダブルスに話は戻りますが、ライバルは沢山います。
最大のライバルは、中国の許昕・劉詩ブンのペアですが、韓国のイ・サンスとジョン・ジヒのペアも強いです。
そんなライバルを前にしても、伊藤選手は笑顔で「私らしく楽しんで」と公言し、それを貫くことでしょう。
それは、自由奔放で変幻自在で思い切りプレーすることを意味しています。
伊藤選手は、自分に合わせてくれることをパートナーに望むはずです。
そうなると大変なのは、ダブルスを組むパートナーの方です。
伊藤選手の変化球は、もし返球されるともっと変化して返って来るからです。
その変化に対応出来るのは、抜群の対応力を持つ水谷選手の他に考えられません。
幼少の頃から、磐田市の豊田町スポーツ少年団で共に過ごしてきた水谷選手ならば、伊藤選手もやり易いことでしょう。
最も理想的なシナリオは、水谷・伊藤ペアが金メダルを獲ることです。(それは日本の卓球ファンならば、誰もが望んでいることですが)
こうなると、団体戦への好影響は計り知れないものがあります。
まず水谷選手自身が、とても自信をもって団体戦を戦えます。
オーダー的に、水谷選手は1番ダブルスとシングルスの後半に出場する可能性が高いのです。
後半に自信に溢れた水谷選手がいることで、張本・丹羽の両選手が思い切って戦えます。
両選手は、対戦相手のエース級と当たるので負けることもあり得ます。
団体戦で勝ち上がるチームには、必ず「強い3番手」がいるものなのです。
こう考えてくると、いかに水谷選手が大切な位置にいるかが分かって頂けると思います。
繰り返しになりますが、最初の競技である混合ダブルスと、水谷選手のプレーが鍵を握っているのです。
もう1つの理由
私が水谷選手を応援したい理由は、彼にとってこれが最後の国際試合だからです。
眼や腰の不調を抱え、公にはしませんが体力的に限界に近いのではないでしょうか。
彼の輝かしい戦績を振り返ると、偉大な選手であることは間違いありません。
その偉大な選手にオリンピックという最高の舞台で、しかも母国開催という願ってもない機会に、最高のパフォーマンスを日本の卓球ファンの目に焼き付けて引退の花道を進んで欲しい。
と私は願っているのです。
運命の7月24日(混合ダブルスの1回戦)は、もう目の前です。
みんなで応援しましょう!
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)