【OBUコーチ】2020卓球ワールドカップについて
こんにちは。
静岡のOBUです。(^o^)
いつも私の記事を読んでくださって、ありがとうございます。
2020卓球ワールドカップ
2020年11月8日から1週間、中国で卓球ワールドカップが開かれました。
コロナ禍で国際試合も開催されず、実に8ヶ月ぶりの開催だそうです。
日本からは、オリンピック出場の内定を得ている4選手が参加しました。
- 男子
張本選手
丹羽選手 - 女子
石川選手
伊藤選手
伊藤選手・張本選手の活躍を、テレビやニュースで観て感じたことを今号では取り上げたいと思います。
この記事を書いているのは、2020年11月17日です。
情報は、どんどん更新されます。
またここで書くのは、あくまで私の個人的感想です。
1つの意見だと思って頂けると有難いです。
可能性を感じさせる伊藤選手
まず、伊藤美誠選手のプレーを久しぶりに観て、とても驚きました。
確実に進化していたのです。
また一つ強くなった感じがしました。
「なんだ、あのサービスは!」
とびっくりました。
世界の誰もやらない、新しいモーションでサービスを出したのです。
そのサービスがとても効いていて、得意の3球目攻撃に繋がっていました。
自粛期間の8ヶ月で、新しいサービスを覚えることは、できるのかも知れません。
しかし、それが試合で使えるレベルにまで磨き上げるとなると話は別です。
その難しいことを、伊藤選手は(簡単に?)やってのけたのです。
そして、もう1つ。
強打のパンチ力が上がっていました。
元々フォアハンドもバックハンドもミートが強いのが特徴でしたが、もう一段、レベルアップしている様に感じました。
練習だけで腕が太くなって、ユニフォームの袖が通らなくなったそうです。
この逸話は、常人の域を脱していますね。(^^;
試合は、準決勝でライバルの孫選手に2-4で敗れました。
3位決定戦で、カットマンのハン選手を寄せ付けずに4-0で完勝しました。
試合後のインタビューで、試合全体を振り返っての自己採点が50点だったと、かなり低めの点数をつけた伊藤選手。
初出場のワールドカップで3位入賞。
しかも、中国選手に良い試合をしています。
普通であれば、良い評価をつけるところです。
なのに、彼女はこの辛めの自己評価。
一体、伊藤美誠という選手は、どこを見ているのでしょうか。
それは、オリンピック金メダル。
そして、世界チャンピオンです。
きっと、寝ても覚めても自分がオリンピックで金メダルを獲る姿をイメージして、その為に生活の時間のほとんどを費やしているのだと思われます。
伊藤選手なら、いかにもやっていそうです。
最近、私は稲盛和夫さんの「生き方」という本を読んでいます。
その中の一節にも、こうあります。
- 「ただし願望を成就につなげるためには、並みに思ったのではダメです。「すさまじく思う」ことが大切。漠然と「そうできればいいな」と思う生半可なレベルではなく、強烈な願望として、寝ても覚めても四六時中そのことを思いつづけ、考え抜く。頭のてっぺんからつま先まで全身をその思いでいっぱいにして、切れば血の代わりに「思い」が流れる。それほどまでひたむきに、強く一筋に思うこと。そのことが、物事を成就させる原動力となるのです。」
と。
伊藤選手は並外れた思いを持っていて、必ず世界チャンピオンになる気がします。
このワールドカップで、「私はもっと出来る(出来た)はずだ」と伊藤選手はきっと思っているでしょう。
進化し続ける張本選手
思いの強さでは、張本智和選手も負けません。
伊藤選手と同じく準決勝で敗れましたが、3位決定戦で勝ち、堂々の3位入賞です。
準決勝で馬龍選手に、あと少しで勝利するところでした。
バックハンドが進化していて、バックストレートへの角度が打球直前まで分からない様になっていました。
フォアハンドの打ち合いでも、馬龍選手と堂々と渡り合っていた様に私には見えました。
スウェーデンのファルク選手との準決勝では、チキータを警戒させてのツッツキやストップで相手を翻弄する試合巧者ぶりでした。
世界2位になったことのある選手に対して、張本選手は終始落ち着いていたように見えました。
ファルク選手の強打を浴びるシーンもあったのですが、上手に相手の良さを封じ込み、逆に自分の良いところを発揮した戦い方です。
そして、3位決定戦の韓国のチャン・ウジン選手との1戦では、苦しいながらも勝ち切りました。
この試合で、張本選手のメンタルの強さを私は感じました。
馬龍選手との激戦(しかも敗戦)の後なので、通常の選手ならプレーが雑になるところです。
激戦の後というのは、
- 勝負を急ぐ
- プレーに緻密さを欠く
このようになるものです。
しかし、張本選手から、そういう投げやりな様子が微塵も感じられませんでした。
それは
- 強烈な自制心
- 練習を積んできた自信
がないと出来ないことだと思います。
- 技術
- 体力
- 精神力
が共に進化しているなと感じました。
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)