45度の角度をプレーで活かすために意識しておきたいこととは?

OBUコーチ 技術

インパクトの瞬間のラケットの角度をあなたは意識したことがありますか?

今、あなたが打とうとしているのは、スマッシュでしょうか?それとも、ドライブでしょうか?

今、あなたがまさに打とうとしている打法に対して、そのラケット角度が最適でしょうか?

今号では、打球する瞬間のラケット角度についてお話します。

ラケット角度、45度の法則とは?

そもそも卓球には、2通りの打ち方があります。

1.弾く打ち方
2.擦る打ち方

大別すると、実はこれしかないのです。

前者はスマッシュやミート打ち、後者はドライブやカットやツッツキ、サービスも含みます。

ナックルは「擦らない」という意味では前者に入るかも知れません。

さて、弾く打ち方(例えばスマッシュ)で一番力が伝わるラケット角度は、ボールの飛来方向に対して90度の角度です。

一方、擦る打ち方(例えばドライブ)で一番回転が掛かるラケット角度は、ボールの飛来方向に対して0度の角度です。

0度は空振りになるので、正確には「限りなく0度に近い角度」です。

ボールを薄く捉えるとよく表現します。

その中間の45度というのが、「弾く」と「擦る」を兼ね備えた、最も安定する角度と言われています。

これが45度の法則です。

実際のところはどうか・・・

私が初心者だった40年くらい前は、45度の法則がとても大切にされていて、フォアハンドの素振りに活かされてました。

今よりも、とても大きなスイングでした。

スピードのあるボールよりも、回転を掛けて確実に相手コートに入れることに重きが置かれていました。

話はそれますが、私と同年代の人は、ミスをすると素振りをします。

素振りで補正する意識があるからです。

現在の人は、ミスをすると自分のラケットを見ます。

この理由は分かりません。

ミスした後にどんな仕草をするかで、年代が分かってしまいます。(笑)

現在は、出来るだけコンパクトなスイングを心掛けて、戻りを早くし連打出来なければなりません。

正確な角度押しがより重要になりました。

ですから意識すべきことも変わっています。

■ 40年前
・スイングが45度の角度で振れているか
・安定性、確実性

■ 現在
・インパクトの瞬間に正確な角度と押しが出来ているか
・スピード、リスク

極端な言い方をすれば、現在はスイング(フォーム)などはどうでも良く、インパクトさえ正確であれば良いのです。

意識すべきことは、ボールをよく見て判断し、「弾く」のか「擦る」のかを使い分けることです。

中途半端が一番いけないことと肝に銘じましょう。

スマッシュなのに擦ってしまっては、ボールに威力が出ません。

ドライブなのに弾いてしまっては、充分な回転が掛かりません。

この使い分けの精度が高ければ高いほど卓球の上手な人と言えます。

「ああ自分はまだまだ卓球が未熟だ」

と思うのであれば、この「弾く」と「擦る」の使い分けが出来ているかという観点で、もう一度自分の卓球を見直してください。

また、自分では出来ていると思っている人もさらに精度を上げるつもりで、本当にこの使い分けが出来ているかを厳しく見直して欲しいものです。

きっともう一段、上達できるはずです。

 

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この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)
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