【OBUコーチ】塩野真人選手の動画
こんにちは。
静岡のOBUです。(^o^)
いつも私の記事を読んでくださって、ありがとうございます。
私は、YouTubeで卓球の動画を観るのが好きです。
カットマンの私は、カットマンの動画をやはりよく観てしまいます。
カットマンの試合の動画も観ますが、ある技術を紹介している動画もよく観ます。
最近、塩野真人選手の動画を観て、とても気付きが得られたので紹介します。
塩野真人選手の動画
それは、塩野選手がカットの基本を紹介している動画でした。
塩野真人選手と言えば、日本代表にもなった一流のカットマンです。
広い守備範囲で相手の強打を何本も返球するプレーが、とても魅力的でした。
まずは、フォアカットのプレーの見本を、塩野選手が披露してくれました。
初球から40本以上のラリーが続き、動画を撮っている人から中断をお願いされるくらいでした。(笑)
次に別のカットマンの選手が、同じフォアクロスのフォアカットのラリーをしたのですが、10本前後でミスが出ました。
この選手も私達のレベルからすれば、遠く及ばないほど上手な選手なのですが、塩野選手と比べてしまうと下手に映ります。
- 塩野選手とどこが違うのか
- 塩野選手は何に注意してカットしているのか
をこの後に解説してくれていました。
全体的に、
- まず塩野選手の良い例を見せ、
- 次に別の選手の悪い例を見せ、
- 違いを解説して別の選手のプレーが改善される
という流れなので、とても分かり易く説得力のある構成になっていました。
1.だけなら、「上手いなぁ」という感想だけで観終わってしまうと思うのですが、2.と3.があるので、自分事として感じられ、少しでも塩野選手のレベルに近づける様に努力しようという気になるのです。
塩野選手がフォアカットで注意している点~その1フットワーク~
まず塩野選手が注意しているのは、「常に足を動かしてカットしている」という点でした。
一球一球、フォアカットの打球後に、基本姿勢の足の位置に戻り、そこから次の打球に向けて動き出しているのです。
慣れない人が真似すると、バタバタして忙しない足の動かし方になりがちですが、塩野選手の場合はそれがスムーズに見えます。
相手選手のドライブは、弾んだり沈んだりして塩野選手の胸の高さや腰の高さに来ますが、全て同じリズムでカットしているのです。
スイングフォームも、ほぼ同じに見えます。
相手選手が打った瞬間に、飛んでくるボールの球質(高さや回転、弾み具合など)が分かり、それぞれのボールに対する対処法(場合分け)が、塩野選手は完璧に出来ているのでしょう。
塩野選手は「(台からの距離が)同じ位置でカットしている」と言っていました。
このフットワークと場合分けの考え方が、今の私には全然足りていないと気付きました。
次回以降の練習で、これをやろうと思いました。
塩野選手がフォアカットで注意している点~その2打球点へのピント合わせ~
フォアカットの難しい点は、「打球点へのピント合わせ」です。
初心者のカットマンに覚えこませるのに、最も難しい所がこの感覚です。
言葉で言って理解させるよりも、実際に打球するところを見せて真似させる方が教えるには早く、その方が近道です。
敢えて言葉で説明すると、「右足のつま先を打球点に合わせる」ということです。
塩野選手も動画の中で「右足で(打球点に)ピントを合わせる様に」と言っていました。
別のカットマンがラリー中に、左足でピントを合わせるシーンがありました。
塩野選手は、そのシーンに対して、
「(そういう方法もあるけれども、)身体がクローズドになってしまいバックサイドへの対応が遅れるので、右足でピントを合わせる方が良い」
とアドバイスしていました。
この「右足でピントを合わせる」ことをやっていると、エンドラインに対して足が平行に近いスタンスになると思います。
一昔前までは、フォアカットは左足前で右足が後ろと指導されたものですが、現代では平行に近いスタンスが良いです。
バックカットへの移行が、平行に近いスタンスのお陰でスムーズになるからです。
塩野選手がフォアカットで注意している点~その3切る時の手首の使い方~
塩野選手は、「グリップエンドから切り下す」と言っていました。
私自身もそうだったし、私の周りでもカットを切ろうとして手首を使い過ぎるカットマンがいました。
グリップエンドよりも、ラケットヘッドから切り下す感じです。
なるほどカットは切れるのですが、この方法ですとカットそのものが不安定だし、何より相手に分かってしまいます。
動画の中で、フォアカットで切る切らないを塩野選手が交互に送るシーンがあるのですが、とても分かりづらいのが印象的でした。
それをもたらしているのが、グリップエンドから切り下すスイングです。
塩野選手がバックカットで注意している点~その1フットワーク~
バックカットで注意している点は、まず、足を小刻みに動かし、左足に体重を乗せてからスイングする。体重移動をしっかりやる」ということでした。
フォアカットと同様です。
バックに粒高ラバーを貼っている選手は、特にこの体重移動がおろそかになるようです。
フォアカット以上に、意識的に足を動かすことが重要になると思います。
塩野選手がバックカットで注意している点~その2バックスイングの高さ~
動画で特に指摘していたのが、「最初は違和感を覚えるくらい高めにバックスイングを取る」という点でした。
動画のスイングをよく見ると、左耳の辺りまでバックスイングを取っていることが分かりました。
打点を高くするためには、このバックスイングを高く取る意識が必要なのです。
私は左肩の高さになっているので、もう少し意識してバックスイングを高く取る様にしようと思いました。
まとめ
YouTubeにはたくさんの情報があるので、あまり情報に踊らされないように気を付ける必要があります。
しかしながら、自分の課題を解決するヒント、つまり、今の自分に必要な情報が見つかる場合もあります。
あくまで、あなたの実際の練習が主で、一流選手の動画と言えど情報は従です。
上手く取捨選択をして情報を活用していきましょう。
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)