なぜ、練習でオールフォアに取り組むのか?

OBUコーチ バックハンド フォア

現代の卓球ではバックハンドの応酬がまずメインになります。

一昔前の様にいきなりフォアハンドの打ち合いは始まりません。

一見、オールフォアの練習なんて要らないのではないかと考えるのが自然です。

しかし私はオールフォアの練習も必要なのだと思っているのです。

フォアハンドとバックハンドの役割

フォアハンドとバックハンドには、それぞれ役割があります。

威力の面で考えると、やはりフォアハンドの方が上だと思います。

空手や拳法で言うと、正拳突きがフォアハンドで、手の甲側で打つ裏拳がバックハンドだというところでしょうか。

フォアハンドは大砲、バックハンドは速射砲だと、例える人もいます。

速さを重視する現代卓球では、まずバック対バックのラリーから始まることが多いです。

フォア・バックの両方とも、磨きをかけて行かなくてはなりませんが、まずはラリーの最初に使うであろう、バックハンドから始めます。

チキータレシーブから始まって、バック対バックで負けない様に強化しなくてはなりません。

至近距離の戦いでは、大きく踏み込むフォアハンドはなかなか打たせてもらえません。

ですから、この距離では小回り(連打)の利く、肩甲骨の開閉で打つ小さいスイングのフォアハンドになります。

張本選手の張パンチの様に、左足から右足に体重を乗せて打ちます。

後はバックハンドが中心。

速いタイミングで色々なコースに強いボールが打てることが求められます。

キーは台からの距離

力の差があって、前陣対前陣の勝負で完全に打ち負かすことが出来れば理想なのですが、そう上手くは行きません。

やったりやられたりを繰り返すのが普通だと思って良いでしょう。

前陣での先手の取り合いから、どちらかがフォアへ大きく飛び付いた時に中陣対中陣の戦いに入って行きます。

実力が拮抗すると必ずと言っていいほどこういうラリー展開になります。

この時に武器になるのが、強力なフォアハンドです。

ここでは右足から左足に体重移動をし、よく踏み込む様にしましょう。

台から離れるとそれだけボールの振れ幅も大きくなります。

ボディワークを使って融通の利くのはフォアハンドの方です。

離れた位置からでも強いボールが打てます。

バックハンドが得意な選手もいて、中陣から威力あるボールを打ち返す技を持っています。

しかし、その場合でもストライクゾーンに来たボールを狙って打つのであって、殆どバックは繋ぎに使っています。

フォアサイド寄りに来たボールを回り込んでバックドライブする選手を私は見たことがありません。

一方フォアハンドが使われるシーンを見るとフォアサイドはもちろんの事、バックサイドでも回り込んでフォアドライブを放つことが頻繁に見受けられます。

ですから、こういう時のために、練習でオールフォアに取り組む必要があるのだと私は思っています。

どのコースに来ても、自分が狙った場所に打ち分けられるようにフォアハンドを磨いていきましょう。

フォアハンドも磨いて行こう

中陣での打ち合いでは、フォアハンドドライブが必須ですが、いつも十分な体勢で打てる訳ではありません。

苦しい体勢の時には、しっかり回転を掛けて返球することを心掛けましょう。

この繋ぎの技が出来て、初めて攻撃の技が活かされてきます。

自分が押せると判断した時は、積極的に相手の弱いところを狙って攻撃的なドライブを仕掛けて行きましょう。

もし相手が繋いで来たら、さらに押して行きながら前へ出ます。

但し焦りは禁物です。

中陣でのラリーに打ち勝ち、先に前陣に戻れた方がそのラリーを制する確率が高いです。

以上の様なラリー展開を想定し、オールフォアの練習の要点をまとめると、以下の様になります。

1.まずはコースを決めて練習し、中陣のどの位置からも自分の狙ったコースに打ち分けられるようにする。
  規則的なフットワーク練習の中で球威あるボールを打てるようにする。
 
2.ランダムなフットワーク練習の中で強く打てない時は、ボディワークを使いしっかり回転を掛けて入れる。
 
3.相手が繋いだ場面を想定し、中陣から前陣に出る練習をする。
  前陣にて相手を振り回してラリーを制するところまでを練習する。

 

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この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)
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