呼吸法について指導してくれるフィジカルトレーナー
ひょんなことから、私はフィジカルトレーナーにマンツーマンで指導して頂いています。
自分のような普通の卓球選手が、専門家にトレーニングを指導してもらうようになるなど、夢にも思いませんでした。
今回は、何故そんなことになったのか、その不思議なご縁についてお話します。
呼吸法について
私は、知人の紹介で「呼吸法」を、2019年10月頃から習い出しました。
その知人とは、静岡では有名な劇団SPACに所属する舞台俳優の奥野晃士さんです。
奥野さんが、「演劇と武士道について」というテーマで講話されるのを、聴く機会がありました。
演劇や俳優の世界は私には全く未知のものでしたが、奥野さんが演劇の世界で何か道を究めようとしているところが感じられ、「奥野さんって凄い人だな」と、直感的に思ったのです。
そんな奥野さんと、Facebookでやり取りさせて貰う様になり、ある時奥野さんから
「静岡に凄い人がいて、今度『呼吸法』の教室を開くことになったから、良かったら一度来てみない?」
と誘われたのです。
呼吸法?
卓球には関係ないかなぁ・・・。
しかし、あの奥野さんのお勧めだから、一度行ってみよう!
そう思いました。
人のご縁とは、全く不思議なものです。
私があの時行動を起こさなければ、今の自分は無かったわけですから。
訪れたのは、静岡市清水区にある、禅叢寺(ぜんそうじ)というお寺でした。
初参加で戸惑っている私を、禅叢寺の奥さんの木下尚子さんが明るく温かく迎えてくれました。
広々とした本堂。
手入れの行き届いた庭。
吹き抜ける風と差し込む太陽の光。
池に流れ落ちる涼やかな水の音。
池には色鮮やかな錦鯉たちが悠然と泳ぐ。
そして、深い呼吸。
お寺には、悠久の古から流れる大きな「気」が感じられ、深い呼吸を通じて私自身がそれと一体化していくのを感じました。
自分が透明になって行くと言いますか、小さい自分が消え失せて何か大きな存在に抱かれる感じでした。
それは、とてもリラックスした、安心できる時空間だったのです。
それ以来、私は熱心に呼吸法のレッスンに通う様になりました。
先生とも次第に仲良くなり、私の個人的なことも話す様になりました。
- 継続的に卓球をやっていること
- 全国大会に出ることを目標にしていること
- 実は腰痛に悩まされていること
など。
私がほぼ毎回レッスンに通うので、ある日先生が私のために特別メニューを提案してくれたのです。
それは、「腰痛をケアしつつ、身体を鍛え、心と身体をしなやかに強くする」というものでした。
私は、最近特に
- 体幹を支える筋力が弱くなっていること
- 腰をかばって身体が固くなっていること
を自覚していました。
ですので、私にとってまさにおあつらえ向きの提案でした。
先生のご紹介
ここで、先生のご紹介をします。
私が師事している先生は、武道家のロジェ・ヴォルスさんです。
フランスのサンドニ出身の73歳。
日本に住んで48年、日本語は流暢です。
若い頃、ヒッチハイクや乗り合いバスで、中東やアジアを旅した経験を持ちます。
- タイ
- ラオス
- スリランカ
などで仏や神の思想に触れ、知り合った日本人から宮本武蔵の話を聞き、サムライへの憧れが強まりました。
帰国後、兵役を経て旅先で親しくなった知人が暮らす静岡市へ、移り住んで来ました。
日本語は話せませんでしたが、講道館柔道の創始者嘉納治五郎と合気道の開祖植芝盛平の直弟子だった武道家望月稔さんの道場で、住み込みの内弟子になる幸運に恵まれます。
静岡大学などで語学講師もしながら、武道家としての修練を重ね、自身の流派「心道流棒術」を創設します。
日本の武術は、戦いの技術に人生哲学が結び付いていると悟り、探求心は能の世界にまで広がり20年ほど能面作りに打ち込みました。
指導する「呼吸法」は、日本の古武道やヨガの要素を取り入れたもの。
身体の動きと深い呼吸を一致させ、内臓を支える筋肉を伸ばし鍛えます。
- バランス力
- 筋力
- 柔軟性
が増します。
同時にリラックス効果もあり、心身ともにリフレッシュ出来ます。
深い呼吸は、免疫力もアップします。
心身のバランスを崩す人が多い最近の日本人は、「自然に親しむ機会が少ないのでは」と語ります。
「日本は万物に八百万の神々が宿り、海・山・川に素晴らしい『気』が満ちている。時には自然の中で深呼吸し、心身の声に耳を傾ける時間も必要です」
日本人以上に、日本の心を持った方です。
青い目をした現代のサムライです。
73歳の年齢に似つかわしくなく、先生の
- バランス力
- 筋力
- 柔軟性
は、50代半ばの私のそれらをはるかに凌ぎます。
呼吸法は、全ての方に門戸を開いていますので、特に静岡市に在住の方は一度教室を見学・体験されると良いと思います。
現在は、月に8回ほど教室を開いています。
場所は、主に下記の2か所です。
開催時間は不定期ですので、下記の連絡先にご確認願います。
- 場所:スタジオ レスパス ヂュ バレエ
静岡市清水区草薙3丁目5-10
草薙のセリア 2F
主に土曜日19:45-20:45、
及び月曜日13:00-14:00 - 場所:禅叢寺(ぜんそうじ)本堂
静岡市清水区上清水町5-7
054-352-6986
主に火曜日10:45-11:45、 - 料金:1回、1時間、1,500円。
入会費・年会費なし。 - 問合せ先:rogervoltz3@gmail.com
090-1747-9036
特訓の内容
先生とのトレーニングは、上記の場所ではなく、屋外で行います。
静岡市には県立美術館があり、その周りは広い公園になっています。
県立美術館自体が小高い丘の中腹にあり、周りがぐるりと木々の生い茂る遊歩道になっているのです。
かなり起伏があります。
少し下れば、平坦な芝生の広場もあります。
これらの、あらゆる場所を使って行います。
まずは、後ろ向きに長い距離を歩きます。
最初は平坦な場所で歩き、次第に歩道や斜面を上ったり下りたりするのです。
普段前向きに歩くのとは、筋肉の使い方が全く違うのがよく分かります。
歩いている途中でベンチがあれば、それを利用して下半身のストレッチと全身を使ったバランスをします。
歩いている時も含めて、全ての動作の間は必ず呼吸を意識します。(私はついつい忘れてしまうのですが)
その他には、
- ひねりを加えたスクワット
- ウエイトを使った腿上げ
- 腹筋を使って息を吐き切るトレーニング
などを行います。
約1時間、自然の中を歩き回りながら、色々なトレーニングをするので、時間が経つのが早く感じられます。
良いリフレッシュにもなります。
卓球と呼吸
呼吸法を習う様になってから、私は卓球のプレー中の呼吸をますます意識するようになりました。
卓球はプレー中は、ずっとダッシュとストップを繰り返している様なものですから、息がすぐに上がって酸欠状態になります。
打球時にフッと息を吐くことによって、長いラリーになっても呼吸が続くようになりました。
また、プレーの合間に短時間で呼吸を整えることが、以前より出来るようになりました。
自分の呼吸を整えることにより、相手との間合いも合わせやすくなったと思います。
呼吸に関してはまだまだ未熟で、改善・改良の余地はあるのですが、少しずつ手ごたえを感じ始めています。
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)