【OBUコーチ】高島規郎先生から学ぶ卓球戦術改造計画

OBUコーチ カット

コロナ禍で、また練習が出来なくなり、可能な限り人との接触を避ける生活をしております。

以前は、A先輩の私設卓球場に通っていましたが、それもままなりません。

しかし、そんな状況でもリモートでこうして卓球に関わる記事が書けるなんて、私は大変幸せ者だと思っています。

また全日本選手権も、シングルスだけでも開催出来たのは喜ばしいことです。

この時期に全日本選手権がないと、一人の卓球ファンとしては寂しいです。

運営スタッフの皆さんに、感謝いたします。

選手の皆さん、頑張ってください。

古いスタイルの私の卓球

ご存知の方も多いと思いますが、私はずっと両面裏ソフトのカットマンです。

戦術の基本路線も昔のままです。

時代の変化に伴って、マイナーチェンジをしてはいますが。

まずはカットで粘り倒し、変化でミスを誘い要所の攻撃で相手を攪乱する戦術です。

カットマンが苦手なタイプには滅法強いのですが、

  • 勢いのある選手
  • 癖のある選手

にはどうしてもやり込まれてしまいます。

前半を何とか凌いで攻撃パターンにこちらが対応できれば、後半にこちらのペースに引きずり込むことも出来ます。

しかし、対応できずにそのまま終わってしまうことの方が多いです。

常に後半勝負の考え方で、後半になってやっとイーブンになるので、とても効率の悪い戦い方だと思います。

数年前から分かってはいたのですが、このスタイルで意外にも強い相手に勝利できたりしたので、変えずにいました。

しかし、それではますます時代に取り残されます。

50代半ばになり、決して若くはありません。

今後、私の体力はどんどん落ちていきます。

古き良き時代のカットプレーヤーとして、このまま選手生活を終えるのです。

「このままで良いのだろうか」

自問の日々が続いておりました。

きっかけは、コロナ禍でした

2020年3月からコロナで練習が出来なくなり、A先輩の私設卓球場にお邪魔するようになりました。

そこでチキータを教わったのですが、習得までの過程がとても楽しかったのです。

最初はもちろん上手く行きません。

しかし、繰り返し練習する中で、ある日突然コツを掴んだのです。

因みに普段の練習仲間に対し使ってみると、なんと充分先手が取れるではないですか!

手応えを感じ、俄然面白くなってきました。

「これは磨いて行けば、試合で使えるかも」と思いました。

問題は、私の古いプレースタイルでした。

ツッツキレシーブからのカットのラリーが主体で、レシーブ攻撃なんてあり得ません。

ゼロではないのですが、チキータを使う場面そのものが少ないまま、時が過ぎました。

そんな中、年末にふとしたきっかけから、「卓球戦術ノート」という本を読みました。

著者は、私の敬愛するミスターカットマン、高島規郎先生です。

先生は、これからのカットマンの戦術として、この本の中で以下ように述べています。

———————-(引用、ここから)–

  • サービス
  • レシーブ
  • 3球目攻撃
  • 4球目攻撃

で得点を狙う。

カットマンが、チキータを取り入れてもいい。

チキータをしてはいけないというルールはない。

  • レシーブ
  • 3球目
  • 4球目

で得点できない場合に、初めてカットに変化をつけて得点を狙う。

それで決まらない場合だけ、カットのラリーが始まる。

これからのカットマンは、カットのラリーの前にチキータやストップをして、相手に3球目攻撃をやらせずに得点を狙う戦術を使うべきだ。

(中略)

今の時代、両面裏ソフトが最も可能性があるかもしれない。

表ソフトや粒高というのは、台上での戦術が限定されるからだ。

裏ソフトの方が、台上の技術は色々と使える。

ただし、カットには難しさがあるから、そこは技術でカバーしなければならない。

———————-(引用、ここまで)–

目からウロコでした。

私の今の戦い方の原型は、高島先生が現役の時に行なっていたプレーでした。

その高島先生が、現代のカットマンの戦い方を本を通じて教えてくださったのです。

2019年1月(水谷選手がV10した大会)の全日本選手権を、大阪まで観に行きました。

ランク決定戦でカットマンが攻撃型の豪打を浴びて散っていく中で、一人だけフルゲームの接戦を演じた選手がいました。

それが、両面裏ソフトのカットマンの英田理志選手でした。

ベンチコーチには、なんと高島先生がいらっしゃったのです。

私は2階の観覧席の最前列で、英田選手の試合を応援していました。

他のカットマンとは全然違う、まさに「卓球戦術ノート」に書かれている通りの戦い方をしていました。

「卓球戦術ノート」の初版が刊行されたのは2019年4月30日ですから、もうこの頃には、すでに新戦術を確立されていたのです。

英田選手はその後、スウェーデンリーグを経て2020年からT.T彩たまでプレーしています。

そして、Tリーグで活躍しています。

挑戦する決意

そういうことが重なり、私は決心しました。

古いスタイルの私の卓球をやめて、高島先生の示す現代のカットマンになろう。

あと何年卓球が出来るか分からないけど、選手として最後の挑戦をしてみよう。

そう思いました。

実現するためには、計画が必要です。

「私の卓球改造計画」です。

まずは、用具を弾むものに変える予定です。

すでに注文済なので、候補の2種類から選別するつもりでいます。

感覚が違い過ぎると思いますので、まずは感覚練習からスタートです。

次に、最終的なプレースタイルから逆算して、

  • 出来ること
  • 出来ないこと
  • 補強すべきこと

を洗い出して、その練習まで落とし込みます。

  1. スケジュールを立てて
  2. 途中の試合で試し
  3. 軌道修正しながら
  4. 目標とする大会までに仕上げたい

と思っています。

コロナには、感謝しているのです。

コロナが無ければ、A先輩の私設卓球場にお邪魔することも無く、従ってチキータも覚えなかったでしょう。

こんなに自分の卓球を見つめ直すことなどなかったでしょうし、高島先生の著書とも出会わなかったかも知れません。

要物必与という言葉を、ご存知でしょうか。

その人に必要な物(人、チャンス)は、その人が本当に必要な時に与えられる、という意味です。

私にとっては、まさに今がその時なのです。

だとすれば、やるしかありません。

この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)