流れの中で攻撃をする
先日、清水ラージボールリーグ戦で、またも自分から攻撃して自滅するという試合をしてしまいました。
前回の試合と言い、同じ過ちを繰り返している自分は、全く成長がないなぁなどと感じています。
今号では、私の失敗談、負け試合から学んだ事にお付き合いくださいませ。
【相手を意識し過ぎる】
対戦相手はHさん。
オーダーを見た時、私の頭によぎったのは過去の敗戦でした。
しかし、直ぐに気持ちを切り替え、
「彼には今まで一度も勝ったことが無い」
「厳しい試合になると思うが、頑張ろう」
そう思って臨みました。
試合が始まりました。
Hさんは私を上手にカットに追い込み、予想通り、Hさんには全くミスが無く、私を前後左右に振り回してきました。
甘いカットは強打。一生懸命拾ったとしても、また鬼の様な前後左右の揺さぶりが繰り返されます。
結局、上手く丸め込まれる形で、1ゲーム目を取られてしまいました。
やはりHさんは強い!と、思う反面、あれ?いつもに比べて強弱の度合いが薄いな、と感じました。
いつもはもっと強打に迫力と威力があり、それと緩いボールを混ぜてくるので、こちらはギャップに苦しむのでした。
どこか身体の調子でも悪いのかな?そんなこともチラリと思ったりしました。
Hさんとは今まで沢山試合をさせて頂いていて、あまりに強かったのでリスペクトする気持ちが私の中に芽生えていたのです。
いつまでも強いHさんであって欲しい、Hさんに限って衰えることなどあり得ない。
私の心のどこかに、Hさんに対するそんな想いがあったのです。
私の優しい一面ではありますが、勝負においては「甘さ」でしかありません。
勝負をする時には、非情に徹する勇気が必要なのです。
【反撃の狼煙】
ひょっとしたら、今日の試合においてはカットで拾い切れるかも知れない。
2ゲーム目が始まる前に、そう思いました。
2ゲーム目が始まり、再びHさんのドライブ対私のカットのラリーが展開されました。
もうHさんの強打は怖くありませんでした。そう思うと冷静になれて、ラリーの中で自分のカットのミスの原因が分かりました。
強打を警戒するあまり、私が台から下がったところに、回転の掛かっていない軽打が来るのです。
これを私はネットミスしていました。
このボールにアジャスト出来てから、私は簡単にミスしなくなり、逆に変化を付けて返球する様になり、俄然、精神的に盛り返しました。
相手の得点源となっていたラリーにこちらが完全にアジャストすると、相手は非常に苦しくなるのです。(重要!)
Hさんとしては少し無理をしてくるようになりました。強引に打ってきたのです。
心に余裕があったので、釣り球を送ってHさんのミスを誘いました。
変化カットが決まるとHさんに隙が生じて、カットからの反撃も決まり出しました。
こうして2ゲーム目を取り返しました。
【そして、魔が差す】
3ゲーム目開始後も、完全に私のペースでした。
守って良し、打って良し。私がリードしてチェンジエンドしました。
私はそこで、3球目攻撃を含む、早い段階での攻撃を仕掛けたのです。
これがほとんどミスとなりました。
積極的に攻撃を仕掛けて、攻撃で得点してしまおうと考えていました。
今日の自分なら行ける、と。
時々、良いボールが入り、攻撃で得点出来ていたのです。
これで良い気になってしまっていました。
今、冷静に振り返ってみると、3本攻撃して1本くらいしか入っていなかったのでは、と思います。
Hさんは私の様子を見て作戦変更したのか、完全に守りの体勢に入っていて、私は完全に「打たされた」形でした。
みるみるうちに逆転されて、そのままゲームセットでした。
ただ打とうとしたボールは、全てチャンスボールに見えました。
無理な体勢でもなかったし、難しいボールを無理やり打ったわけでも無かったと思っています。
それでもミスが出たのは、力み過ぎていたことと、それによりスイングが直線的になっていたことが原因でした。
もう少し、力を抜き、ラバーにボールをよく食い込ませてから、回転を掛けて行くべきでした。
そうしないと、全てネットミスになってしまいます。
【流れの中で攻撃する】
試合後に先輩から頂いたアドバイスは、
「流れの中で攻撃していたボールはよく決まっていたが、そうでないボールは全てミスをしていた」
というものでした。
カットからの反撃はよく決まっていました。その時は攻撃する直前まで、打てるかどうかの判断を遅らせていました。
打てたかも知れないけれども、敢えてカットしたボールもあったのです。
ところがミスをしていた攻撃は、ボールが来る前から次は打つと決めていた面がありました。
周囲の目からすると、私が無理をして攻撃しているように見えるらしいです。
どうやら私はこの辺りが課題で、何でもかんでも強打に行くのではなく、しっかり回転を掛けて入れる軟打を覚えることの様です。
流れの中で攻撃している時は、それがある程度出来ているのですから。
敗戦したことは悔しいのですが、課題を明確に出来たことは大きな収穫でした。