負けのシナリオを演じる

OBUコーチ

先日の試合で気付いたことが、まだありました。

それは、私は試合で負ける時には、ほぼ同じパターンで負けていることです。

まるで「負けるシナリオを自分で作ってそのシナリオ通りに演じている」ようです。

私だけがこうなのかも知れませんが、意外と皆さんも同じような思考回路に陥っているのではないかと思いましたので、今回はこの点を掘り下げていきたいです。

こんなことがありました

その大会は団体戦で全4試合を戦いました。

前の3試合、私は冷静に試合を進め、私の良い部分が沢山出て、運良く試合に勝つことが出来ました。

サーブを活かしながら3球目攻撃などの攻撃がよく決まっていました。

ところが4試合目は、相手の方が実力が上で私の方に余裕がなく攻撃のミスが多かったのです。

私の試合を観ていたM先輩から、
「攻撃の形を作るところまでは同じなのに、何故か最後の試合は攻撃ミスが多い」
と指摘されました。

私は内心で「それは相手の方が実力が上でこちらに余裕がないからです。それにリスクを冒してでも攻撃しなくては勝ち目がないからです」と言い訳をしていました。

いつもならばそこで終わっていたのですが、何故か今回は妙に心に引っ掛かり、自分の負けた試合をビデオで見返しました。

すると先輩の言う通りのシーンがいくつか見受けられました。傍から見ると大変もったいない攻撃ミスでした。

チャンスボールを作って攻撃している点は良いのですが、焦って打ちに行っている印象でした。

余裕が無いのは技術的なものではなく、私の精神的なもの(心)だったのです。

私の負けパターン

対戦相手(あるいは対戦チーム)が実力のある相手だとあらかじめ分かっている時に、私は知らず知らず「負けのシナリオ」をせっせと創り出しているみたいです。

試合の展開をああでもない、こうでもないとあれこれと考えるのですが、どうしても勝つイメージが掴めずに最終的には負けてしまうのでは?と思ってしまうのです。

実際、良い勝負が出来たとしても、「さてこれからどうすれば良いのだろう?」と競ってくると迷いが出るのです。

そして何か相手の予想外の事をしなくては、という強迫観念にも似た気持ちになるみたいなのです。

ここ最近では、せっかくリードして終盤まできたのに、あるいはリードされているところをせっかく追いついたのに、無理な攻撃を仕掛けて結果的にミスをしてしまい、それが原因で負けてしまうことが多くありました。

ここまで読んで頂いてお分かり頂けると思いますが、私自身「よく分かっていない」のです。(^^;;

そして結局「予定通り、負けました」というような試合をしてしまうのです。

そうではなくて、勝つためのシナリオを

このままでは、私よりも実力のある相手に、私は今後も負け続けることになるでしょう。
自分でそう仕向けているわけですから。

そうではなく、この状況を早く脱却しなくてはなりません。

自分で自分にアドバイスをするとしたら、まず1つは考え過ぎないことでしょうか。

あれこれ考えても、どうせ勝つイメージが湧かないのであれば考えるだけ無駄というものです。

出たとこ勝負だ、と開き直るのも良いのかも知れません。

しかし性格的にこの方法は向かないのです。
やっぱり色々考えてしまうし、逆にそれが私の良さでもあるのです。

そうならば2つ目のアドバイスとしては、「分からない」を受け入れるということでしょうか。

試合の中盤まではイメージが湧くとして、そこから先は相手の出方もあることですから「分からない」のは当然のことです。

何でも最初から最後まで見通せることなんてあり得ないのです。

それなのに私は、分からないことを分かろうとして、かえって不安になり、負けのイメージを自分で勝手に膨らましているのです。

ここまではイメージ出来る、ここから先は分からない(読めない)!と割り切るのがきっと良いのでしょう。(これからそうします。笑)

試合前だけでなく、試合の中盤以降の競った状況でも「分からない(読めない)」展開はよくあることです。

こんな時も「分からない」を受け入れることから始めようと思います。

ただ、受け入れるだけでは解としては今一つ消極的な印象です。

もう少し積極的な解を得るための3つ目のアドバイスとしては、上手く行った時の思考パターンを思い出す、です。

競った試合をものにしたり、逆転(大逆転)勝ちした試合も過去にはありました。(数はそれほど多くはありませんが)

その時私はどんなことを考えていたか。

まず勝負は度外視していました。一旦勝敗のことは忘れようと思ってました。

そして今までで何が効いていただろう、相手がやられて嫌そうなことは何だっただろうかと必死に思い出し、それを実行していました。

なんなら明日の朝まで試合をしても構わないから、最後まで粘り強く全力を尽くすぞとファイトを燃やしていました。

そんな経験があるのに、普段はすっかり忘れているものですね。

これらを本当に実行出来れば、勝つシナリオを作るとまでは行かなくても、少なくとも負けのシナリオを演じることからは脱却できるはずです。

私も早速、次の試合から実行します。

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