団体戦メンバーの活かし方

OBUコーチ

先の団体戦の試合で、もう一つ、とても大切なことに気付くことが出来ました。

それはメンバーの一人一人の活かし方です。

私は団体戦のオーダーを任されることがよくあります。

相手チームのオーダーを読みながら、自分のチームのオーダーを決めて行く時に、いかに有利に戦うかということを考えます。

まるで戦国武将のようだと私は感じます。

敵陣に目をやりながら、本陣をどう組んで戦いに備えるのか。
そんな感覚なのです。

4番手メンバーの活かし方

チームのメンバー全員が最強で、誰がどんな順番で出ても勝つことが出来る、なんてことはよほどの実力差がない限り、あり得ないケースです。

相手チームの実力もあることだから、勝ったり負けたりするのが普通です。

チーム内では、エース、準エース、3番手、4番手というように実力の序列があるので、上手く組み合わせて最終的に勝てるようにオーダーを組まなくてはなりません。

問題は以下のようなケースです。

・試合が始まっているのに、いつもの調子がどうしても出ずに波に乗れない選手がいる。普段の実力通りなら負けない選手にも試合を落としてしまった。本人も意気消沈している。

・団体戦の人数が足らず、応援で一人入ってもらった。しかし残念ながら実力が足らず、試合で負けてばかりいる。負けた責任を感じている様子で何とも心苦しい。

両ケース共に、今日の試合はまだ残っています。

あなたの周りでこんなケースはありませんか。

さて、あなたならどうすれば良いと思いますか?
(戦国武将になった気持ちで考えてみて!)

一般的には・・・

団体戦で勝利するためには、「今日のところは」という前提条件付きで、捨て駒として起用する方法が一般的です。

つまり相手のエースにぶつけるわけです。

1点は相手チームに献上するから、その代わり後の点は我がチームが頂く、という考え方です。

仮にエース同士の対決が実現してしまうと、実力拮抗している場合には、こちらが負けてしまう可能性もあります。

相手チームのエースを外すことが出来れば、そんなリスクを負わなくて済みます。

逆に総合的に見て相手チームの方が強いと思われた時は、積極的にエース同士をぶつけ相手チームにリスクを負わすべきです。

もしこちらが勝てれば、番狂わせへの道が拓けてきます。

長期的な視点に立つ。究極の勝利とは?

「今日のところは」という前提条件付きで、と前述しましたが、4番手の選手をいつも捨て駒として使うのは良くありません。

その方法でチームが全勝したとしても、4番手の選手は心から喜べないでしょう。

1番目のケースなら、4番手の選手はずっと不調のままで終わるでしょうし、2番目のケースなら、今後頼んでももう2度と出てもらえなくなるかも知れません。

目の前のチームの勝利だけを考えるのは、短期的な視点と言わざるを得ません。

優秀な戦国武将なら、もっと長期的な視点に立ち、究極的な勝利を目指すべきです。

つまり、4番手の選手をも活かすことです。

具体的には、以下のようにします。

ケースバイケースで実際に行なうのはなかなか難しいのですが、この手法は相手チームの総合力がこちらとほぼ同じか、少し下の時に用います。

相手チームの4番手の選手に、こちらの4番手の選手をぶつけるのです。
(良い勝負が出来る見込みが前提ですが)

エース同士をぶつけて勝負するのと同じく、4番手対決を実現させるのです。

チームとして負けてしまっては元も子もないので、リスクのある作戦ではあります。
仮に落としてしまったとしても勝負になる計算の下に実行しなくてはなりません。

またオーダーの読みも非常に重要です。
4番手の出番を読むのは非常に難しいです。エースの出番を読む方がまだ簡単です。

この4番手対決ですが、もし勝利すれば、チームにとっては値千金の勝利となります。

通常なら相手に1点献上してしまうところを、逆に1点取ってしまうわけですから。

それだけではありません。

1番目のケースなら、勝利したことで自信を持ち、調子も上向いてくるかも知れません。

2番目のケースなら、本人もやっと責任を果たせたと喜ぶでしょうし、試合を終えた時に「あの1勝は大きかったね」と話すことも出来ます。

どちらも「次に繋がる」わけです。

仮に4番手対決で負けてしまったとしても、

「惜しかった。あと一息で勝てた。今日の中で一番良い試合だった」

と健闘を称えることだって出来るはずです。
(もちろん試合中はベンチも勝利を目指して精一杯サポートすることが条件ですが)

要するに4番手の選手に対しても「君も我々の大切なメンバーの一人だ」というメッセージを伝えるのです。

これが出来れば、仮にこの敗戦が本でチームが負けてしまったとしても、本望ではないかとさえ私は思います。

メンバーの一人一人の成長こそ、究極の勝利ではないでしょうか。

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