アジア大会の早田選手
杭州アジア大会が終わりました。
女子シングルスで日本の早田ひな選手が決勝まで進みました。
決勝の相手は世界ランク1位の孫穎莎選手。
健闘しましたが、1-4で敗れました。
しかし銀メダルは立派な成績です。
今号では早田選手の試合をテレビで観て、私が感じたことを皆さんとシェアします。
早田選手の進化
久しぶりに早田選手の試合を拝見して、まず驚いたのは、早田選手が強くなっていることです。
シングルス準決勝で王芸迪選手に競り勝ち、挑んだ孫穎莎選手との決勝戦。
好調であることは間違いないと思って試合を拝見しましたが、え!こんなに早田選手って強かったっけ?と思いました。
早田選手に対する私のイメージは、
・フィジカルが強い。
・フットワークが良く粘り強いプレー。
・中陣からパワードライブを打つ。
というものでした。
しかし画面で見る早田選手は、今までとはまるで違いました。
打点が早く前陣でパワードライブを連続して打ち込むのです。
特にバックハンドがライジングを捉えていて、コースも厳しいものがありました。
どこかで見た卓球だなと思いました。
そうです、中国の卓球です。
サーブの配球もラリー中のコース取りも素晴らしいものがありました。
結果は1-4で負けてしまったけれども、スコア以上に内容は互角だったように私には思えました。
ついに新しい時代に突入
孫選手と早田選手の一戦は新時代を予感させるものでした。
つまり、女子でもパワーボールを打つ、ライジングを捉えるのは当り前、コースが読めればフォアでもバックでもカウンターを打つ、という卓球です。
孫選手はこのバックハンドのカウンターが自在に操れます。だから早田選手が押したラリーになっても盛り返せるのです。
早田選手のバックが強いのは早田選手が攻めている時のことで、孫選手に攻められている時は防戦一方になっていました。
差があるとすれば、これくらいだと私には思えたのです。
つまり、早田選手も孫選手に全然負けてない、と。
プラスチックボールでは、いくら威力のあるドライブボールを打っても同じレベルの選手にはカウンターされます。
同じドライブボールを打つとしても、スピードと回転のバリエーションが必要ということでしょうか。
これからの卓球は、早いタイミングで両ハンドでパワーボールが打てることが必須で、それに加えて、
1.回転・コース・スピードのバリエーションが付けられる。
2.両ハンドでカウンターが打てる。
ことが求められると思われます。
日本選手をはじめ世界の各選手が、将来どんなに進化した卓球を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。(^^)