新・感覚練習

OBUコーチ

卓球上達のために、感覚練習が必要なことは本メルマガ上で何度か採り上げてきました。

読者の皆さんの中には、既に実行されている方もいらっしゃると思います。

今まで紹介してきたのは、卓球台を使わない感覚練習が主体でした。

今号では卓球台を使った感覚練習をご紹介します。

卓球台を使わない感覚練習

最初に復習の意味で、卓球台を使わない感覚練習を2つご紹介します。

これは、ラケットとボールさえあれば自宅でも充分出来ます。

1つ目は、ボール突きです。

フォア面、バック面でそれぞれ100回を目標に、連続してボールを突きます。

ラケット面を床と平行にするのがコツです。
最初はコントロール出来なくても、次第に必ず出来る様になります。

100回出来れば、200回も300回も同じ様に出来ると思います。

「何百回でも続けられる」と自信が持てればこの練習も一応クリアです。

大切なのは、ラケットに芯(スイートスポット)にボールを当てる感覚です。

打球音も手に響く感覚も、コンッと気持ちの良いものだと思います。
この感覚が非常に大切です。

普段のフォア打ちやショート打ちでも常にこの感覚を大切にして、今のは芯に当たった(外れた)と確かめながら打つことです。

応用編として、

・フォアとバックを切り替えてボールを突く
・突く高さを変えてみる
・ボールを受け止めてみる
・ラケットの上でボールを転がしてみる
・ラケットエッジで打ってみる

など、工夫次第で色々あります。

2つ目は、壁打ちです。

垂直で弾みが均質な壁に向かって、ダイレクトにボールを打ちます。

最初は頭より上の高さで行います。
フォアハンド、バックハンドでそれぞれ100球続けば合格とします。

次は頭の高さで、その次は胸の高さで、と段々とレベルを上げて行きます。

ボール突きで芯に当てる感覚が備わっていないと、壁打ちを続けるのは難しいと思います。

この練習で養ってほしい感覚は、どのラケット角度で、どのくらいの力で打てば、ボールが手元に返って来るのか、というものです。

力加減とコントロールが身に付きます。

と同時に、動体視力を養います。
目だけでボールを追うのではなく、首を回してボールを捉えましょう。

この壁打ちを通して力加減とコントロールの感覚を養っておくと、例えばバック対バックのラリーの中で、より自分の狙ったポイントにボールを送ることが出来る様になります。

卓球台を使った感覚練習 その1

では、卓球台を使った感覚練習をご紹介します。

まずは、コロコロ打ちです。

ネット方向からエンドラインに向けてボールをコロコロと転がし、エンドラインから出たところをドライブします。

ボールを線ではなく点で捉えるための良い練習になります。

シェークのフォアハンドで打つ時は、ラケット面をオープンにして打たないと空振りしてしまいます。

ラケットや指を台にぶつけそうで、最初はかなり戦々恐々なのですが、慣れてくれば距離感を掴めます。

私は一度、指を台にぶつけてかなり痛い思いを味わいました。(^^;;

ですので最初はスイングを小さくして、スナップを効かせるだけのコンパクトなドライブでも良いと思います。

初めてこの練習した時、私は空振りばかりでした。

これはボールが台から出たところ、すなわち台から転げ落ちたところを捉えようとするからです。

そうではなく、ボールがエンドラインにさしかかったところでスイングすると、上手くドライブを掛けられます。

もっと細かく言うと、エンドラインの白線の台の内側部分にボールが被ったところで、スイングし始めると上手く行きます。

これも私の感覚ですので、この情報は参考程度に留めておき、あなたの感覚を掴んで欲しいと思います。

最近バックハンドドライブでも、このコロコロ打ちが出来ることが分かり、私自身大変驚いています。

と言うのも、バックハンドは手の甲の厚さが邪魔をして、絶対に出来ないと思い込んでいたからです。

ところが、ギッチョンチョン!(笑)

全然、手の甲の厚さは邪魔になりません。
全く問題なくコロコロ打ちが出来ます。

タイミングさえ掴んでしまえば、フォアハンドよりも簡単に、しかもドライブの弾道も低く、普通にバックドライブが出来てしまうのです。

コツは八の字打法のスイングをすることで、ラケットハンドの肘と手首をよくしならせることだと分かりました。

後はフォアハンドの時と同じ様に、タイミングを掴んでしまえば、面白い様にボールが入ります。

何故、手の甲をぶつけずに打てるのか。
それは肘と手首をよくしならせているので、既に手の甲が台の上に抜けているからです。

イメージはチキータに近いです。

ここから翻って、フォアハンドのスイングでも、もっと八の字を描く様にすれば低い弾道のドライブが入るはずです。

この点については、もっと練習してみます。

卓球台を使った感覚練習 その2

卓球台を使った感覚練習の2つ目は、フォア前台上レシーブの練習前のイメージトレーニング(以下イメトレ)です。

フォア前台上レシーブには、ストップ、ツッツキ、フリック、流し、そしてチキータと色々あります。

それらに共通する初期動作として、次の4つがあります。

1.右足を大きく踏み込む。
2.顔を近づける。
3.肘の位置を決める。
4.ラケットの位置を決める。
 (バックスイング)

瞬時に体勢を整えるために、これらを「足、顔、肘、ラケット」と、短くして覚えます。

フォア前レシーブが上手く行かないのは、多くの場合1.と2.がしっかり出来ておらず打球点から身体が離れているからです。

大袈裟に1.と2.をやるくらいで、ちょうど良い様に私は感じます。(^^;;

そこで、練習前のイメトレの出番なのです。

まず1.で右足を大きく踏み込みます。

次に上体を倒し肘を台の上に置いた状態で、前腕と手のひらを台上に完全に付けます。
この時脇を開け過ぎない様に注意します。

前腕の向きは特に定めなくても良いのですが、感じて欲しいのは手のひらと顔の距離感です。かなり近く感じられると思います。

実際には手のひらの位置にラケットが来ることを想像してみてください。
顔の位置がとても近いことが分かります。

この状態で、手のひら上に向けてみたり、垂直に立てたり、斜め45度の角度を作ってみたりしましょう。

フォアハンド、バックハンドそれぞれのイメトレとなります。

卓球台と身体の感覚

ここまで卓球台を使った感覚練習を2つご紹介しました。

今まで私は感覚練習と言えば、ラケットとボールの感覚だけをイメージしていました。

ところが練習していて
「台と身体の感覚(距離感)もあるな」
と、ふと気付きました。さらには、
「台と身体とラケットの3者の感覚もあるな」
と思いました。

卓球台のサイズは、ご存知の通り、縦274cm、横152.5cm、高さ76cmです。
そして、ネットの高さは15.25cmです。

これは国際規格で変わらない値ですが、あなたはこの卓球台の長さや広さや高さが「身体で分かって」いるでしょうか?

たまには練習を始める前に、
・卓球台を観察したり周囲を歩いたり、
・卓球台の表面に触れたり、
・卓球台に顔を近づけたり、
・台の高さを自分の身体で確認したり、
・エンドラインからネットに向けて
 手を伸ばしてみたり、
してはいかがでしょうか?

きっと卓球台とそれを取り巻く空間が、
「自分にとってどんな大きさなのか」
を体感できると思うのです。

何か新しい発見があるかも知れません。

これも感覚練習の1つだと私は思います。

持久系プロテイン

ビーレジェンドプロテイン「スポーツ&ウェルネス」の 詳細はこちら