試合は楽しい
試合に出場する前は、色々プレッシャーが合ったりするけれども、終わってみるとやはり楽しいと思います。
あなたはいかがでしょうか。
今の私は試合がとても楽しいです。
勝ったり負けたりしますけど、少しは自分の良さが出せたりすると、もっと試合をやりたいと思うのです。
【先日の大会】
先日の4月2日に、今年度最初の大会がありました。
富士市で行われた団体戦でした。
私たちのチームは予選を2位で通過し、決勝トーナメントで勝ち上がり、優勝することが出来ました。
決勝の相手は、一度予選リーグで対戦し、負けていたところだったので、リベンジした形となりました。
自分も含めてですが、チームメイトがよく頑張ったと思います。
最後の方は体力勝負の側面があり、故障をしないように気を遣いながらの戦いになっていましたから。
私は団体戦が大好きです。
ダブルスの勝敗が大きな比重を占めていて、シングルスの対戦も組合せ次第の面があるからです。
決勝トーナメントからは、私がオーダーを任されました。
私はオーダーを考えるのも大好きです。
戦国時代の大将にでもなった様な、そんな戦略家の気持ちになるからです。
冷静に、かつ、大胆に。
チームメンバーの調子や、相手チームの心理を読んでオーダーを決めて行きます。
上手く狙い通りになる時もあれば、少しだけ外れることもあります。
大外れすることはあまりありません。
それはこちらが奇をてらった様な、大博打を打たないからです。
5-0で勝とうが、3-2で勝とうが団体戦ではあまり大差がありません。
少しだけ相手を上回れば良い、というのが私の考えです。
ですので、割とオーソドックスなオーダーで考えて少しだけ調整を加える、というやり方です。
チーム同士の腹の探り合いがあるのも、楽しいです。
しかし私は最終的には、
「自分たちは挑戦者だ。このオーダーで負けるのならば、これは仕方ないことだ」
と自分自身に言い聞かせて、強気のオーダーを組むことが多いです。
いずれにしても、オーダーを見せ合った瞬間から、後は選手同士の個々の戦いに移ります。
目の前の試合に集中していくわけですが、チーム内の役割も考えていました。
私は実力的に言って、チーム内で3番手。
3番手というのはキーマンの位置です。
というのは、1番手、2番手、及びそのダブルスは、ポイントゲッターの役割です。
しかし試合では、この3本がいつも取れるとは限りません。
そこで3番手の役割が出てくるのです。
3番手が勝てば、3本中2本取れば良いことになり、1番手2番手が精神的に楽になります。
つまり、私が勝てばチームが勝つ確率が上がり、負ければ負ける確率が上がるのです。
予選リーグは4チームによる総当たりでしたが、各チームの実力が拮抗していて、どの対戦も接戦の連続でした。
私たちのチームは1勝2敗で、上位トーナメント進出は厳しいだろう、と諦めていました。
ところが、2位が全て1勝2敗で3チームの三つ巴となり、得失点差で私たちのチームが2位となったのです。
ここでもオーダーの妙が活きました。
別に三つ巴を最初から想定していたわけではありませんが、負けた試合では4番手を5番に置くオーダーでした。
つまり負けても2-3になる計算でした。
負けはしたものの、先行逃げ切りのオーダーが奏功した形です。
私の予選リーグでの成績は1勝2敗で、チームの勝敗とぴったり一致しています。
やはり私(3番手)が勝つとチームが勝ち、私が負けるとチームが負けるのです。
キーマンは私だったのです。
私が負けた2試合は、いずれも2-3でした。2ゲーム先行されて挽回して追いつき、最終ゲームで力尽きる展開でした。
その粘りは評価できると思うのですが、若く勢いのある選手に対しては出鼻を挫く展開(つまり1ゲーム目を獲る)が出来ないと、こちらは苦しくなります。
決勝トーナメントに進んでからは、私は2勝1敗で、チームの勝利に貢献できたと思っています。
勝てた試合は、私が練習してきた攻撃技術が大いに発揮されました。
色々学ぶ点の多い大会となりました。
【試合は相手と自分で作る作品】
試合というものの捉え方の一つに、
「試合は相手と自分で作る作品だ」という感覚が私にはあります。
唯一無二の機会で、その時の自分とその時の相手としか、その試合を作ることは出来ないのです。
自分も相手も調子は変動するし、長い目で見れば実力も違ってきます。
同じ対戦相手で、何度も戦っていれば、お互い手の内が分かり、試合も似たような展開にはなります。
しかしながら、同じ試合は二度とないです。
だからこそ、自分が出来得る限り最高の試合をしたいと、いつも思うのです。
試合が終わると対戦相手とラケットタッチをしますが、私は必ず「ありがとう」と相手に伝える様にしています。
それは、作品作りに協力してくれた相手への感謝の気持ちの表れなのです。
もし誰かに「あなたの最高の試合はどの試合?」と聞かれた時に、「それは次の試合です」と答えられる自分でいたいと思います。