カットマンが技術向上のために取り組みたい壁打ちとは?
練習相手がいなくても、一人で出来る練習方法があります。
その1つが、「壁打ち」です。
私も、高校時代に壁打ちをよくやりました。
練習の前に、壁打ちを
- フォア100回
- バック100回
必ずやっていました。
壁は、色々な事を私に教えてくれました。
壁打ちをやっていたお陰で、後々に卓球技術が飛躍的に進歩したのです。
基本の壁打ち
壁打ちに必要な物は、
- 固い均一な弾みの壁
- ラケット
- ボール
だけです。
つまり、壁さえあればどこでも出来る練習ということです。
やる気があれば、一人で家の中でも出来ます。
昔の一流選手は、家の中の15㎝程の幅の柱に向かって、壁打ち練習をやったと聞きます。
それだけ、卓球への情熱があったのです。
やり方は、シンプルです。
壁に向かってボールを打つだけです。
方法は、以下の3つです。
- ダイレクトに打つ方法
壁→ラケット→壁→ラケット・・・ - 先に床を利用する方法(ドライブ系)
ラケット→床→壁→ラケット→床→壁・・ - 後に床を利用する方法(カット系)
ラケット→壁→床→ラケット→壁→床・・
1.は、最も基本となる壁打ちです。
床にバウンドさせずに、壁に向かってダイレクトに打ちます。
2.と3.は床も利用するので、均一に跳ねる床とスペースが必要です。
壁打ちのやり方
それぞれの方法のやり方を、記します。
1.ダイレクトに打つ方法
- 壁から約1m離れて立つ。
- フォアは半身、バックは正対する。
- 初めは頭より上の高さで、放物線の弧を描くように打つ。
- フォアとバックで100回ずつ続けられるようになるまで行う。
- 4)が出来たら、今度は頭の高さで100回ずつ行う。
- 5)が出来たら、今度は胸の高さで100回ずつ行う。ボールの飛び方がより直線的になって来る。
2.先に床を利用する方法(ドライブ系)
- 壁から約2m離れて立つ。
※壁からの距離は打球の強さで変わる。 - フォアは半身、バックは正対する。
- ボールを床にめがけて打つ。
壁より30cmほど手前の位置を狙う。 - 床にバウンドしたボールは壁に当たり、跳ね返ってくる。
- このボールをまた床にめがけて打つ。
以下、繰り返し。100回続ける。 - まずはミートで打ち、慣れてくればドライブを少し掛ける。
- 回転を掛ければ掛けるほどボールは高く跳ね上がり、カット系のボールが返って来る。
3.後に床を利用する方法(カット系)
- 壁から約2.5m離れて立つ。
※壁からの距離は打球の強さで変わる。 - フォア・バック共に半身で構える。
- カットボールを壁にめがけて打つ。
床からの高さは自分の腰上辺りを狙う。 - 壁に当たったボールはストンと床に落ちバウンドして返ってくる。
- このボールをまた壁にめがけて打つ。
以下、繰り返し。100回続ける。 - まずはほぼナックルで打ち、慣れてくればカットを徐々に切る。
- 回転を掛ければ掛けるほどボールはストンと床に落ち、ドライブ系のボールが返って来る。
壁打ちの注意点
床や壁は卓球台とは違い、ラバーやボールがすぐに汚れます。
従って、不要になった使い古しのラケット・ラバー・ボールを使います。
どの戦型も、まず最初に、1.をやることが大切です。
まずは、4)と5)で100回続けることを目標に行ないます。
どうすれば続けられるかを、意識します。
5)の頭の高さくらいまでなら、わりと簡単にクリア出来ると思います。
6)の胸の高さ辺りから、難易度が上がります。
100球続けるためには、
- 力加減
- 打球方向
に気を付けましょう。
- 強く打てば、強く返ってきます。
- 弱く打てば、前に落ちます。
- 左に打てば左に返るし、右に打てば右に返ります。
返って来るボールが乱れるのは、壁が悪いのではありません。
全て、あなたの打球が悪いのです。(笑)
壁は、とても正直なのです。
逆に、良いボールを打てば良いボールが返ってきます。
上手くなってくると、ラケットの位置をほとんど動かさなくても良くなります。
ボールが、そこへ戻って来るからです。
必要最小限の動きと力で、100回の壁打ちが出来るようになります。
この時点では、リズムも一定になっています。
壁に当たる位置も、半径約20cmの円内に収まる様になってきます。
逆に、常に同じ所に当てるように狙って行きましょう。
これは、2.と3.も同様です。
2.と3.の床を使う壁打ちは、コントロールの確認やウォーミングアップにやる練習と捉えてください。
(ご紹介はしましたが、1.ほど重要視しなくても良いと思います)
壁打ちの効果
壁打ちの効果は、
- ラケット感覚が身に付く
ラケットの芯(スイートスポット)で打つ感覚を覚えられる。 - ボールコントロールが出来るようになる
どのくらいの強さと方向で打つと思ったところに飛んでいくか。 - 動体視力が向上する
ボールがゆっくり見えるようになる。
練習の中でマークを目で追うようにする。
目だけでなく首を回してボールを見る。
の3点です。
- ラケット感覚が身に付いたり
- ボールコントロールが出来たり
すると、練習効果が絶大に上がります。
ですので、普段の練習の前に、壁打ちをすることをお勧めします。
出来れば日常生活の中でも、1日に3回、朝昼晩とやると良いです。
ラリー中のミスが少なくなりますし、一定の場所へ返せる様になります。
最も大切なのは、3.動体視力の向上です。
動体視力の向上とは、ボールがゆっくりに見えるようになることです。
ボールがゆっくり見えるので、今までノータッチを喰らっていた相手の強打を返球出来るようになります。
また、自分がミスした原因も分かるようになり、それに対処することでラリーが続くようになります。
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昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)