賢明な判断
年齢的なこともあり、若い頃の様に無理が効かない身体になって来ました。
練習でやってやれないこともないし、試合では無理せざるを得ないので、結構身体に負担を強いるわけですが、これだとダメージが残り回復に時間がかかってしまいます。
試合の場合は仕方がないとしても、練習でそうしてしまうとかえってロス(後退)してしまいます。
50代も半ばを過ぎ、すっかりベテランの仲間入りをしました。
そんな私が、今後長く卓球を続けて行く中でどうやって自分のパフォーマンスを上げて行けば良いのかを考えました。
【きっかけは呼吸法】
以前のメルマガで書きましたが、私はある先生に呼吸法を習っています。
腹式呼吸、胸式呼吸、鎖骨呼吸と大きく3つの呼吸法があるのですが、それらをマスターしていくために、実際のレッスンでは柔軟性を高めたり、体幹の筋力を鍛えることを行います。
呼吸そのものも練習するのですが、本当に深い呼吸を体得するためには、内臓の周りの筋肉をしなやかに強くすることが必要なのです。
もう3年ほど習っていますが、ストレッチ、エアロビクス、ヨガ、瞑想、気功、その他の要素がレッスンには含まれることが、やっと分かってきました。
色々な要素が含まれるという意味では、呼吸法は、さながら、総合格闘技みたいなものです。(笑)
呼吸法を習い始めてから心のアンテナがその方面に向くのか、あるラジオ番組を聴くようになりました。
静岡のK-mixで土曜日の朝5時から放送している、メイ・オキタのArt of Lifeという番組です。
最初に聴いてみて、私が習っている呼吸法ととてもよく似通っているものがあると思いました。それで毎週聴くようになりました。
放送時間帯が朝早いので、スマホにアプリを入れて、好きな時間に聴き直すようにしています。
その中でマインドフルネスのコーナーがあり、一日一日の生活を丁寧に大切に送るためのヒントを話してくれます。
ある回の放送で「賢明な判断」というキーワードが出てきました。
マインドフルストレッチの説明の中でのお話でした。
ヨガやストレッチで身体を動かす際に、ついつい頑張ってしまいがちなのですが、痛みや不快感を少しでも感じたら、その限界の前で止める判断をするということです。
自分の身体を観察・相談しながら、どのストレッチをどこまでやるかを決めることを「賢明な判断」と呼ぶそうです。
限界近くなると痛みや不快感が発生したり消滅したりすることに気付いていく事が、身体を動かす以上に大切なのではないかという考え方だそうです。
このまま進むのか、止めておくのか、その瞬間、瞬間に判断して行く、ということです。
あぁこれだな、ここにヒントがあるな。と私は直感したわけです。
【ベテランのパフォーマンス向上法】
ベテランが試合や練習でどうやって自分のパフォーマンスを上げて行くか。
限界を超えて運動してしまうと、怪我などのダメージを負ってしまい、ベテランは回復までに時間がかかり、長い目で見た場合に結果的にロスです。
ですから最も大切なのは、
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・積極的によく休む
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ということです。
若い時の様に、ハードな練習をほぼ毎日続けるのは無理があります。
休養日を上手に入れることです。
私は一日練習をしたら、必ず中一日休養日を挟むようにしています。
気持ちが焦っている時、または気持ちが充実している時、練習を続けて沢山やってしまいがちです。
勇気をもってここで止めておくことも時には必要なのです。
こういうところが賢明な判断ですよね。
逆に少し体調が悪いな、練習場に向かうのに気が重いな、と感じる時もあります。
たとえ、練習前にそのように感じていたとしても、ボールを追いかけているうちに調子が戻ってくることも良くあることです。
これも、前日に休養しているからこそなのです。
練習日は決めて定期的にやる方が良いと私は思います。習慣化するわけです。
怪我などをしている場合は、本当に調子が悪いわけで、練習を休まざるを得ません。
こんな時に練習しても悪化させるだけです。
ここも賢明な判断が必要です。
積極的な休養が大切なことは前述しましたが、完全にオフにしてしまうのはかえって良くないことだと私は思っています。
元に戻すのが大変だからです。
休養しつつも運動することを身体が忘れないようにしておくことも大切です。
これには、ウォーキングや軽い体操が良いです。
また、卓球の事を忘れないようにするのも重要です。休養明けの練習内容を考えたり自分の目標に対して達成度合いを再確認するのも良いでしょう。
卓球ノートをまとめたり、自分のビデオや目標とする選手の動画を観るのも良いでしょう。
充分に英気を養いつつ、次の練習で良いスタートダッシュが出来るように準備しておくのが、上手な過ごし方です。
やりたいプレーがあるとして、それに行動(練習内容や生活習慣)が合致しているかどうかがとても重要です。
こういうことを繰り返しながら、少しずつ限界を伸ばしていくのです。
その都度、賢明な判断をしていけば、ベテランのパフォーマンスは必ず向上していくはずだと私は信じているのです。
信ずれば成り、憂えれば崩れます。
運命は自ら招き、境遇は自ら造るものです。