YGサービスの出し方やメリットとは

サーブ

YGサービスとは、Young Generationサービスの略称で、1990年代に欧州の若い世代の選手達が使ったのが発祥とされています。

YGサービスの使い手と言えば、

  • 中国の張継科選手
  • ドイツのティモ・ボル選手

を、私は思い浮かべます。

今号では、YGサービスについて取り上げます。(右利きシェークハンドを想定します)

YGサービスの出し方

YGサービスは、バックサービスや巻き込みサービスと同様、左回転(サーバー側から見て左に曲がる)を掛けるサービスです。

まずYGサービスを出す時のグリップですが、人差し指と親指でラケット面をつまみます。(1本指しグリップ)

この時、人差し指をラケットの柄と並行になるくらいに沿わせます。

ちょうどラケットを縦に3等分した線をイメージした時、右側の線に沿わせる感じと言えば良いでしょうか。

中指・薬指・小指は丸めますが、中指を伸ばす持ち方もあります。(2本指しグリップ)

どちらでも、やり易い方で良いと思います。

スタンス(構え)は左足前、右足後ろで、身体の向きはエンドラインに対して右に90度+αにします。

バックスイング時の注意点は、

  • ラケットヘッドを自分の右胸に向ける様に手首をかなり曲げる。
  • 右ひじを肩の高さか、それ以上に高く引き上げる。
  • 肩甲骨を閉める。

の3点です。

この体勢は、私の様なOld Generationにはキツイ体勢なので、このサービス名称が付いたのだろうと思っています。(笑)

構えでは左足に体重を乗せておき、トスを上げながらバックスイングをします。

この時に、右足に体重を乗せます。(溜めを作ります)

ほぼ垂直にボールをトスしますが、右目の前あたりに落ちてくるようにコントロールすると良いです。

右胸よりもやや下辺りでボールを捉え、体重を左足へ移動しながら、上体でボールに覆いかぶさる様にインパクトします。

私のやり方は、腕や手首の動きは最小に留め身体の回転と肩甲骨の開きを意識して、インパクトします。

腕や手首は自然に振る程度です。(それくらいの意識でちょうど良いです)

YGサービスの時は、自領コートのネットとエンドラインの中央付近に、第一バウンドを落とすようにします。

長さはハーフロングで、相手コートでの第二バウンドが台から出るか出ないかのギリギリの長さを狙います。

わざとスピードを殺して、ゆっくり出します。

ラケットを寝かし気味にインパクトすると横下回転が掛かり、縦気味にインパクトすると横上回転が掛かります。

コースは色々な考え方がありますが、私の場合は、センターラインから相手のフォアセンターへ出す様にしています。

このYGサービスと組み合わせて、相手のバックコーナーへスピードロングサービスを出します。(但し、難易度が高いです)

YGサービス、およびそれを使った戦術は色々な可能性があるので、楽しみながらオリジナルを作って欲しいと思います。(^^)

YGサービスのメリット

一番のメリットは、あまり出す人がいないということです。

つまり、受け慣れない人が多いのです。

強烈な回転でYGサービスを出せるようになり、さらに組み合わせるサービスを覚えれば、サービスで得点が狙える可能性が高いです。

二番目のメリットは、出し方の工夫にもよるのですが、あまり回転が掛かっていない様に見せかけることが出来ることです。

相手にとっては、「一見何でもないサービスに見えて、実は意外に切れている」という印象になります。

そうなると、相手は慎重にレシーブせざるを得ません。

そうなったところを、こちらは3球目攻撃で狙うわけです。

三番目のメリットは、回転の分かりにくいサービスをゆっくりと出すことで、相手のタイミングを外しリズムを狂わせることが出来ることです。

速いリズムに慣れたところにこのYGサービスが来ると、「待ち切れない」状態を創り出すことが出来ます。

記憶に新しいのは、東京オリンピックの混合ダブルス決勝で、水谷選手が劉詩ブン選手に出したYGサービスです。

劉詩ブン選手のタイミングがずれて、待ち切れていない様子が分かりました。

速いボールが得意な人は、逆にゆっくりなボールが苦手だったりします。

これはYGサービスに限ったことではないのですが、卓球を深く知る上で押さえていた方が良いポイントの1つです。

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この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)
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