相手が返しづらいサーブを打つために必要なこと
今回は、サーブの出し方について解説させていただきます。
サーブにおいて一番皆様が悩みを抱えている点は
やはり回転がかからないという点ではないでしょうか。
卓球の醍醐味、それは回転です。
他のさまざまなスポーツを見てみてもこれほど
回転がかかるスポーツはありません。
しかし、サーブにおいて回転は本当に大事なのでしょうか。
根本的な話になってしまいますが、もし回転が一番大切
ではないのなら、回転をそこまで重視する必要はありません。
私が、サーブにおいて考える回転の重要性は
皆様のレベルによって異なります。
また、サーブには回転という要素の他に、
スピード、タイミング、長さ、高さ、コースと言った
多くの要素があります。
皆様のレベルに合わせて注意していただきたい要素の
順番は下記の通りです。
初心者 回転>スピード>コース>高さ>長さ>タイミング
中級者 長さ=回転=コース>高さ>スピード>タイミング
上級者 長さ=回転=コース=高さ>スピード>タイミング
初心者に関しましては、
まず回転を理解されていない方が多いと思われます。
そのために、まず回転をかけてしまえば、
ラケットを出す角度がわからずサービスエースが狙える
可能性が高くなります。
また、スピードも回転と同様に、反応スピードがついていかず、
スピードが速いというだけでサービスエースが狙える
可能性があります。
初心者の方は相手の台で2回バウンドするショートサーブ、
つまり長さよりも、回転やスピードを重要視したサーブを
出すと得点率が上がると思います。
中級者の方は重要視する要素の順番が大きく変わって、
基本的には上級者と同じ優先順位になります。
基本的には、
相手の台で2回バウンドする長さを注意したショートサーブに、
回転とコースをプラスした3つの要素が重要になります。
そこで、多少高くなったとしても、長さ、回転、コースが
良ければ台上でそこまで先手を取られることはないでしょう。
中級者になりますと、やはり台から長く出てしまうサーブ、
相手の台で2回バウンドしないサーブを出してしまうと、
相手に攻撃の機会を与えてしまうために、短く、
回転をかけてコースを狙う必要があります。
上級者の方は、中級者の重要視する要素の
長さ、回転、コース、に高さが入ります。
上級者になると、長さを注意した相手の台で
2回バウンドするショートサーブに回転とコースに気をつけて
出したとしても、たった数センチ高いだけでチキータや
スピードの速い払い、そして長く切れたツッツキ等で
先手を取られてしまいます。
しかし、上級者になると、もはや何が重要で何が重要でないと
順位付けできないかもしれません。どの要素も重要な要素となります。
しかし、最終的には全てのコース(フォア前・ミドル前・バック前
・フォアロング・ミドルロング・バックロング)に全回転
(下・右下・左下・上・右上・左上・ナックル)を高さは低く
出せることが要求されます。
また、同じモーションから
それらのサーブを出すことも要求されます。
どうしても、回転やコースを変えようと思うと、
ボールを投げ上げる高さコース、ラケットを引く(テイクバック)時のラケットの軌道、
体をひねる量、打球点、等々がそれぞれのサーブの種類に合わせて
変わってきてしまいます。
そうなってしまいますと、相手にこれから何サーブを、どこのコースに、
どれくらいのスピードで、出しますよと教えてしまっていることになります。
そのために、一つベースとなるサーブを磨き、絶対にそのサーブが
どのような状況でも出せるように練習してから、そのサーブに
他のサーブをプラスしていきます。
一番大事なのは、ボールを投げ上げる高さと、体に対して
ラケットとボールがコンタクトする位置を毎回一致させることです。
それがずれてしまっては、必然的にテイクバックの位置もずれますし、
ラケットの進入角度も変わってしまいますために、相手にサーブの
回転やコースを悟られやすくなってしまいます。
是非、ボールを投げ上げる高さ、落下する場所、打球点を毎回同じに
できるサーブを磨いてみてください。
それができたら、打球時にラケットを入れる角度を変えることにより、
異なる回転を出すこともできますし、スピードを変え長さを調節することもできます。
サーブ練習は一人でこつこつやらなくてはいけないので、
一番面白くない練習ですが一番大事な練習です。
是非、日々の練習にサーブ練習も加えてみてください。
コチラからサーブに関する解説動画もご覧いただけます。
⇒ http://rs39.net/c/tt/cpft_2/bl/