自分の身体的能力と卓球のデザイン

メンタル 戦術 技術


こんにちは!

いつも読んで下さってありがとうございます。

読者さんから質問を受けておりまして、前号ではその前半部分を
ご回答しました。今号ではその続きをご回答します。

> —–【ここから】——-
>
> いつもメール拝読させていただいています。
>
> まだまだ、経験の浅い自分なので、初歩的な質問になりますが
> よろしくお願いします。
>
> 攻守のバランスという題目のメールで、ちょっと関連して教えて
> いただきたいことがあります。

(中略)

> もう一つ、速い球が来たら、受け止めて返せばよいのに、速い球を速く
> 返そうとする反射的な動きがあります。これは、性格なのかなあ・・。
> 頭では、わかっているつもりなのに、身体が反応してしまいます。
> それで、入れば何も言うことはないのですが、飛んで行ってしまうこと
> ばかりです。
>
> 含めて、自分が頭で描いている、自分のスタイルと
> 実際に体が反応している戦術がバラバラで、
> どうしてよいのかわからないという気持ちなんです。
>
> 少しアドバイスをくださる方からは、前陣でというか、
> 球を待ちすぎずに打った方が良いと言われます。
> でも、自分の思うつなげてチャンスに攻撃するというスタイルにするには、
> 中陣の方が良いのではとも思います。
>
> 自分のボールにしてから打つとか、とにかく慌てずに球を打つことができる
> ように、また、突っつきでチャンスボールがもらえるような、卓球がしたい
> と思うのです。
> 突っつきは、守りであり攻撃でもあると思っています。
>
> どうすれば、自分の思うような卓球ができるようになるでしょうか。
> やはり、日々の練習での意識しかないのでしょうか?
>
> 何か、アドバイスがいただけたらうれしいです。
> 長くだらだらとなってすみません。
> よろしくお願いします。

思うような卓球がなかなか出来ない・・・お気持ちはよく分ります。

これは卓球選手の皆さんに共通した悩みでもあります。
かなり上手な人でも同じ悩みを持っています。
決して一人ではありませんので、まずはご安心ください。(#^^#)

前号では故荻村伊知朗氏の理論を交えて総論的なお話をしましたが、
今号ではがらっと趣向を変えて各論的・具体的なお話をしますね。(^^)v

> もう一つ、速い球が来たら、受け止めて返せばよいのに、速い球を速く
> 返そうとする反射的な動きがあります。これは、性格なのかなあ・・。
> 頭では、わかっているつもりなのに、身体が反応してしまいます。

これは性格でもなんでもなく、あなたの素晴らしい反射神経のなせる技です。
持って生まれた才能と言い換えても良いかも知れません。

多くの他の人は、速い球に対して手を出すことは出来るかも知れませんが、
速く打ち返そうとするところまでは出来ないと思われます。

これは教えて出来るものではなく、出来たとしてもかなりの訓練を要する類の
ものです。頭より先に身体が反応するのは、人より抜きん出た才能です。
まずはプラスに受け取りましょう。

> それで、入れば何も言うことはないのですが、飛んで行ってしまうこと
> ばかりです。

問題は、正確なラケットの角度と押しが出来ていないことです。
打球のタイミングは合っていますでしょうか?
合っているとすれば、後はラケット角度と押し(スイング方向)です。

後は、どれだけボールが見えているか。見ようとしているか。です。

小難しい事を考える前に、動体視力を鍛えることをお勧めします。
これは後天的に鍛えられるものですから。

とにかく日常生活の中で速いものを見る癖をつけることです。
例えば電車の中で車窓に流れる景色を追いかけるとか、通過する駅の看板の
文字を読み取るとかです。

壁打ち(ダイレクトにボールを壁に向かって打ち返す)もお勧めですね。
感覚練習+動体視力の強化になります。音が近所迷惑なのが難点ですが。←笑

おそらく動体視力のレベルが上がれば、打ち返せる確率もかなり上がる
ハズです。打つ瞬間に肩の力を抜き、リラックスすることをお忘れなく。

勘を働かせ、読みをよくすれば、さらに確度は上がって行きます。(^^)v

> 含めて、自分が頭で描いている、自分のスタイルと
> 実際に体が反応している戦術がバラバラで、
> どうしてよいのかわからないという気持ちなんです。

これは前号とも内容が重複するのですが、相手のボールを受ける練習を
多くしてみてはいかがでしょうか。

例えば、あなたがショートをして相手に何本もショート打ちをしてもらう、
相手にドライブを掛けてもらいあなたがフォアブロックで何本も返球する、
等です。

あなたは、ラケットに当てて返すだけ、に心掛けます。

相手の打ってくるボールがバラバラになっても、一定のところに返すように
努力します。あなたの方で微調整をするのです。

そのうちに相手のリズムに自分が合ってきている様な感覚になるはずです。

この感覚がとても大切で、さらに極めると相手の呼吸と自分の呼吸が合って
くるから不思議です。ここまで来ると1000本でも続けられる気がします。
「気が合う」とはこういう状態を指すのだと思われます。(^^)v

さらに続けると、ボールに自分の思いや魂が乗り移る気がします。
「自分のボールにして返す」の究極形がここにあると私は信じています。
多球練習では決して習得できない、心の領域です。

基本はボールを良く見て一球一球判断することです。
また、呼吸を整え、(特に肩の)力を抜くことです。

こうして「受ける練習」をすることで、攻撃一辺倒だったあなたの卓球に
変化(化学反応)が起きることを期待します。

私の予測では、あなたの卓球観が変わると思います。
世界が開けると言いますか、扉が開くと言いますか・・・。(^^;;

そこから、もう一度自分が持っているかけがえのない才能を見つめ直すことで
目指すべき自分のスタイルが見えてくるような気がします。

> 少しアドバイスをくださる方からは、前陣でというか、
> 球を待ちすぎずに打った方が良いと言われます。
> でも、自分の思うつなげてチャンスに攻撃するというスタイルにするには、
> 中陣の方が良いのではとも思います。

なぜ、その方はあなたに前陣でのスタイルを勧めるのでしょうか。
あなたはその理由を考えたことがありますか?

ひょっとすると、その方もあなたの持つ身体的能力に気付いていて、
前陣を勧めているのかも知れません。

つなぎボールに関して前陣か中陣かという問題ですが、
確かに中陣の方が時間的余裕はあります。

しかしながら前陣でさばけるのであれば、それに越したことはありません。
前陣にもつなぎ技術はありますしね。

攻めから守りへ、守りから攻めへ。
両極(前号参照)を短時間で移動するには、前陣の方が向いています。

> 自分のボールにしてから打つとか、とにかく慌てずに球を打つことができる
> ように、また、突っつきでチャンスボールがもらえるような、卓球がしたい
> と思うのです。
> 突っつきは、守りであり攻撃でもあると思っています。

全くその通りです。ツッツキは守りでも攻撃でもあります。

> どうすれば、自分の思うような卓球ができるようになるでしょうか。
> やはり、日々の練習での意識しかないのでしょうか?

これは私も答えが見つかりません。

しかしながら、「求めよ、さらば与えられん」ではないのですが、
ずっと意識し続けることが重要なことは間違いありません。

練習時間だけでなく日常のちょっとした時間にも、
その答えを追い求める姿勢を続けることなのでしょうね。(^^;;

いつか大きな大会で自分が理想とするプレーをしている姿を夢見て、
お互い頑張って参りましょう。(#^o^#)

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