サーブを磨き続ける
先日、今年最後の試合がありました。静岡社会人卓球リーグ戦です。
今年最後の試合と言うことで、良い成績を収めて気分よく終わりたかったのですが、個人的な結果は惜敗でした。
この試合の中で気付いたことがいくつかあり、折角ですので皆さんとシェアしたいと思います。
試合の入り方
今回の試合は、私の試合の入り方が非常にまずかったと反省しています。
この日は会社にお休みを頂き、試合に集中する予定だったのですが、他のスタッフが病気で倒れてしまい、急遽私が代役で入ることになりました。
滅多にないことなのですが、仕事で他に迷惑がかけられない事情もあり、仕方のないことでした。
このため試合会場に到着したのが11:30。
リーグ戦の3試合のうち最初の試合には間に合いませんでした。残り2試合のシングルスに出場しました。
試合が終わった後も仕事に行かねばならず、終了時間を気にしながら参加することになりました。
試合の間は試合に集中しよう!と頭では考えていたのですが、気持ちの方がなかなか試合モードに切り替えられず、また試合前の練習もままならないまま試合に入りました。
最初の試合の1、2ゲームは簡単に落としてしまいました。3ゲーム目からようやくエンジンがかかってきて3、4ゲームと取り返しました。
しかし5ゲーム目の途中で私の凡ミスから連続失点してしまい、最初の試合に負けてしまいました。
2試合目の相手は実力のある選手でしたが、私としては相性の良いタイプでやりやすくゲームも私が先行するのですが、最後に追い上げられて2-3で負けてしまいました。
全く歯が立たなかった相手ではなく、やり方の工夫次第では、いずれの試合も充分に勝つチャンスのある試合でした。
しかし私はどこか集中力が欠けた内容で2試合とも落としてしまったのです。
非常にもったいないことをしました。
社会人として仕事を優先するのは仕方のないことですが、試合の当日、出来れば前日の夜くらいからは心静かに試合に集中して臨みたいものです。
またもし今回の様な仕方のない状況になったとしても、今回の経験を教訓に、簡単に諦めずに最後までベストを尽くしたいと思います。
サーブが効いた?
そんな残念な結果の試合の中でも、明るい材料がありました。
それは私の何気ないショートサーブが要所でとても効いたのです。
いつも練習して頂いているM先輩の言葉を借りると「ヒョイと出す」軽い感じのショートサーブなのだそうです。
つまり、簡単にレシーブ出来てしまうと相手に思わせる様な雰囲気のサーブらしいのです。(しかし、これは大切)
おそらく相手にしてみれば、台から出る長いサーブを待っていたところに、簡単にレシーブ出来そうなショートサーブが来るので、油断してレシーブミスするのではないかと思われます。
私のサーブの設計としては、左右のコーナー深くに2種類のロングサーブと、右利きの相手のフォアセンターに2種類のハーフロングサーブを出し、そこから大きな展開に持って行こうとするものです。
ショートサーブは、これと真逆の発想で、右利きのフォア前に短く出します。(相手を斜めに動かして前に寄せる狙い)
相手も私のサーブを読んでくるので、長いサーブを警戒しているはずです。(今回もそれを感じました)
そこへ簡単にレシーブ出来そうなショートサーブが「ヒョイと」来るので、つい足を動かさず横着したレシーブになるのだと思います。
2試合共にこれが効きました。
サーブのバリエーションが1つ増えた形になりました。これは収穫です。
直球を投げ込んでいる所に、スローカーブを投げる様なものですよね。相乗効果が出たワケです。
ロングサーブの精度
ところが肝心のロングサーブの精度がこの2試合では悪過ぎました。
2本連続してロングサーブのサーブミスが出た時もありました。2本ともオーバーミス。
私としては試合の流れの上で、ここは「ロングサーブの出し所」だったのですが、最悪の結果になりました。
試合での緊張、集中力の不足などミスの原因は色々と考えられますが、台とボールのコンディションもその1つに挙げられると私は思います。
前日の雨で台の表面は湿気があり、ボールが滑る感じがしました。
また、ボールは試合用で新品だったので、わずかな練習の間にも感じたのですが、いつもよりラバーに引っ掛かる感じがしていました。
そういった繊細な感覚を感じられるようになったのは良いことなのですが、要するにそれらを含めて私の技術不足、調整不足なのです。
「(そういう状況を受けて)では、どうすれば良いか」
を考え、対処していくことが肝心なのです。
試合前には、その試合で使う台とボールで、ロングサーブがいつも通り出せるかを練習しておく必要性をすごく感じました。
ミスが出てしまった以上、力加減を調整しなくてはなりませんでした。
その結果、恐々とコートに入れに行く様な威力のないロングサーブになってしまい、相手に待たれて強打されてしまいました。
相手コートでの着地点もエンドラインよりも少し手前になってしまい、その分踏み込んで打たれてしまった気がします。
ロングサーブは威力があってこそ、相手を押し込んで3球目攻撃に繋げられるのであり、そうでなければ逆に攻め込まれてしまいます。
理想の試合、そのためには
私の理想の試合は、私の全得点の半分がサービスエースで、残り半分のうちの半分が3球目攻撃で、残りの半分がカットを含めたラリー戦で得点する、というものです。
11本制を見据えた、短期決戦でかつ超攻撃型カットマンとしての考え方です。
私はまだまだ未熟なので、この割合の通りにはまだ至りません。
せっかくサーブを持ったのに、サーブで攻めようとせずに最初からカットのラリーを引くカットマンがいます。
守備力のあるカットマンがよく採用する戦術です。私も以前は採用していました。
しかしこの方法では大変効率が悪いのです。
11本制という短期決戦、回転の変化幅の少ないプラスチックボール時代では苦しくなるばかりです。
それに最初はどうしても相手の攻撃に対して慣れるまではカットにミスが出るものです。
相手に先に調子が出てから、自分もカットの調子が出てくるものですから、どうしても後手に回るのです。
後の先という考えもあって、後半になり挽回を狙えるであればそれもアリです。
しかし今は有利になる条件が乏し過ぎます。勝つにしても大変苦労することになります。
自分と同等あるいはそれ以上の実力のある選手に対してその戦い方を続けることは、体力的にも厳しいはずです。
私はそのように考えてオールラウンド型の超攻撃型カットマンになる決心をしました。
私にとってその第一歩がサーブなのです。ロングサーブはその中でも重要な位置付けになります。
今回の失敗で、ロングサーブとはあれだけサーブ練習したにも関わらず、試合でミスをするものだ、ちょっとしたコンディションの狂いですぐミスに繋がるのだ、ということがよく分かりました。
私の理想の卓球をするためには、
・もっとサーブ練習をやり込む。
・自分の中でしっかりとした基準を作る。
・その上で様々な状況に適応できる対応力を
身に付ける。
ことが必要です。
ロングサーブの威力と鋭さで相手を押すことに成功した時期もありましたが、磨くことを怠っているとすぐに錆び付きました。
磨き続けなければ「本物のサーブ」にはならないのです。
また出直します。