果たして3人目は
全日本選手権が終わり、パリ五輪のシングルス代表2名は決まりました。
男子は張本智和選手と戸上隼輔選手、女子は早田ひな選手と平野美宇選手です。
オリンピックは団体戦もあるので、3人目はそれぞれ誰になるのかが興味深い所です。
本メルマガを書いているのは1月末です。
2月5日に発表になるらしいので、読者の皆さんが本メルマガをお読みなる時はもう決まっていますね。
あなたなら誰を選びますか
たまにスマホにメッセージをくれる、先輩のEさんからこんな内容のものをもらいました。
「もしお前が女子の監督の渡辺さんの立場だったら、3人目に誰を選ぶ?」
えぇ~!そんなの難しいっスよ~、先輩!と思いましたが、一生懸命考えてみました。
あなたなら誰を選出しますか?その理由も教えて下さいね。
(いや別にメールをくれなくても結構です。多分このメルマガが皆さんの目に触れる時は既に発表されていると思いますし)
私の考え
私ならば伊藤美誠選手を選びます。
団体戦ですからダブルスが重要です。
エースの早田ひな選手と最も相性が良いのはずっとダブルスを組んで来た伊藤選手です。
最悪、早田選手をシングルス2本使いした時ダブルスは伊藤・平野ペアになりますが、幼少期に組んでいた実績もあります。
早田選手も平野選手も両面裏ソフトなので、対戦チームのやりづらさを考えると異質ラバーを使った選手を入れたいところです。
そういう面からも伊藤選手は適任です。
但し先の全日本を見ても分かる様に、伊藤選手は心身ともに疲労が蓄積しています。
まずはしっかり休養を取って、新鮮な気持ちで卓球が楽しめる状態を作ってあげなくてはなりません。
果たしてパリ五輪まで半年という短い期間に、そんな余裕を作れるかどうか悩ましいところですが、それでも私は伊藤選手を推します。
勝つ可能性が高いからです。
次点として、木原美悠選手を選びます。
バック面に表ソフトを使用していること、緊張した場面でも物怖じしない胆力があること、そしてダブルスが上手なことが、その理由です。
全日本では、女子ダブルスと混合ダブルスの2冠に輝きました。
パートナーは長崎美柚選手と篠塚大登選手で共に左利きのドライブマンです。
このことから左利きのパートナーの活かし方を知っていると言えると思います。
早田選手との相性までは分かりませんが、きっと合わせることが出来ると思います。
シングルスでも相手の嫌なコース取りをすることが出来ますし、それがダブルスにも活かされている気がします。
相手にとっては嫌な存在だと思います。
張本美和選手も登り龍の勢いがあって良いのですが、私ならば今回は選出しません。
相手にとって両面裏ソフトが3人だと、対策が取りやすいのではないかというのが理由です。
私が申すまでもなく、大器であることは間違いないですし、将来日本のエースになる可能性が非常に高い逸材です。
もう少し力をつけた時に、日本のエースとして出場して欲しいと思うのです。
男子は?
E先輩は女子のことしか私に聞いて来ませんでしたが、このままでは片手落ちなので、男子についても触れておきます。
やはりダブルスのことを考えて、左利きの選手を選ぶのが自然な流れです。
左利きの選手と言えば、篠塚大登選手、木造勇人選手、宇田幸矢選手、松島輝空選手、森薗政崇選手などが思い浮かびます。
その中でもダブルスの上手い左利きの選手と言えば、私の中では森薗政崇選手です。
世界選手権銀メダリストという実績もあり、彼のチキータは世界に通用します。Tリーグでもダブルスの成績はずば抜けています。
私が森薗選手を推す理由は、それだけではありません。
一番の理由は森薗選手の人間性です。
誰よりもストイックで、誰よりも気力を前面に出して戦う彼の姿勢は、団体戦に適任です。
団体戦というのは、個の力の集積ではなく、信頼できる仲間と共に戦うという和の力が必要になってくるものです。
森薗選手は、Tリーグ静岡ジェードの選手兼監督を務め、集団の中で自分がどう動けば良いかがよく分かっている様に思えるのです。
王者中国に挑む前に、日本男子は苦しい試合の連続になることは必至です。
相手によってはエース張本が負けてしまう展開だってあり得ます。
そんな時に森薗選手というベテランの存在は張本・戸上両選手の精神的支柱になり得ると私は思うのです。
特に責任感の強い張本選手は、自分が勝たなくてはと一人で背負い込む傾向があるので、年上の森薗選手がその辺りを上手く和らげてあげることが出来れば、張本選手がより力を発揮し易くなるでしょう。
彼らは全日本選手権でダブルスも組んでいますし、よく話し合ってお互いを知っているはずです。
ダブルスが上手く、シングルスでも戦えて、張本・戸上の両エースの力を発揮しやすい状態を作れる存在となると、私は森薗選手以外にないという気がするのです。
誰が選出されても・・・
以上が私が勝手に考えた3人目の選出ですが、いかがでしたでしょうか?
賛同できる点もあれば、全く違う見方もあることでしょう。
あくまで個人的な意見ですので、目くじら立てずに笑って読み流して頂けると助かります(笑)。
1つ確実に言えることは、3人目に誰が選ばれても選手たちは全力で戦うだろうし、それを見ている私たちは全力で彼らを応援するだろう、ということです。
今年は熱い夏がさらに熱くなりそうですね。