作戦を考える楽しみ

OBUコーチ 戦術

私は作戦を考えるのが大好きです。

こうしてやろう、ああしてやろう、と次の試合で対戦する相手を想定して、あれこれと妄想するのです(笑)。

私は少し変わっていますでしょうか?

それはさておき、卓球の試合には作戦が必要です。

他のスポーツでも、よく「ファイトプラン」とか言いますよね?

私の言う作戦とはそれに相当します。

ただ、一口に作戦と言っても色々あります。

今号では、作戦を考えることが好きなった経緯と、「作戦」について私が考えたことをお伝えしようと思います。

【君はもっと強いはずだ】

同名のタイトルの書籍を、私が高校生の時に読んで影響を受けました。

練習を頑張っているのに、なかなか試合で勝てない中高生に向けた本だったと記憶しています。

当時の私はこの書籍にどれだけ勇気を頂いたことか、と思います。

その本の内容で一番覚えているのは、「試合で最も使う技に練習時間を使え」という教えでした。

およそ以下の内容だったと記憶しています。

(一部、現在の私の解釈が入っています)

どんな戦型も、どんな選手も、試合で最も使う技とは何か。

それは、サーブです。

だから、まずサーブそのものを磨きます。

同じ様なモーションで2、3種類の回転の掛かったサーブを出せるように練習します。

サーブを出す位置や、投げ上げる高さを変えるだけでも、相手にとっては変化です。

これが出来る様になったら、今度はそれを自分の狙ったところに出せるようにします。

次に、サーブを送ったコースから想定されるレシーブを洗い出し、得点に結びつけられる3球目攻撃を練習します。

又は3球目でチャンスを作って、5球目で強打を狙う、という練習をします。

この3球目(5球目)攻撃の確度が上がったら、いよいよ試合で試します。

試合では、よく相手を観察します。

相手には必ずレシーブ上の得意と不得意があるので、試合では早く不得意な方を見つけることが大切です。

例えば、

・回り込むのは得意だが飛びつきは下手。

・台から出るボールに強いが台上が苦手。

・フォアが強いがバックが弱い。

などです。

不得意そうなコースを見つけたら、そこを中心に変化サーブを出して行きます。

チャンスボールが来る可能性が高いし、サーブ自体で得点出来るかも知れません。

相手の意識が向いたのを見計らって、全く違うコースへサーブを送ります。

例えば、

・フォア前に集めておいてバックへ深く。

・バック前に集めておいてフォアへ深く。

などです。(相手を斜めに動かすのが効果的です)

相手のレシーブの技量をよく見つつ、こちらの思うところに返させて、3球目を攻撃するのです。

この様に、必ず試合で使う技術が、以前よりも上手くなったとしたら、周囲の人から

「上手くなったね~!」

と言われること間違いなし、です。

・・・・・

基本練習も、もちろん大切だけれども、試合で使う技術に練習時間を費やす様に心掛けて行きましょう。(^^)v

まだまだ荒削りの段階ですが、最近の私は、ようやく自分のスタイルが見えてきました。

練習の中では、まだ一部分ですが、イメージ通りの攻撃が出来てきました。

試合の中でどれだけ出来るだろうかと、妄想するだけでとてもワクワクしています。

高校生の時に読んだ本がきっかけで、作戦を考えるのが好きになりましたが、この年齢になりますます好きになってます。

【ラリー設計の楽しみ】

どんなサーブを出して、どう攻めようか?とワクワクしながら妄想するのは、言ってみれば自分主体の考え方です。

作戦を考えるもう一つの楽しみとして、ラリー設計の楽しみがあります。

ラリー設計というのは相手主体の考え方で、もしかしたらカットマンにその傾向が強く現れるものかも知れませんね。

ちょうど下手投げのピッチャーが、変化球を駆使して打者に凡打を打たせ、強打を封じ込めるような考え方です。

実は次回のラージボールリーグ戦で、私はパートナーのAMEさんとカットマン同士のダブルスを組みます。

今回の対戦相手は、角度打ちの強打が上手い速攻ペアなので、ナックルを上手く使って、オーバーミスさせる作戦で行きます。

相手は強打で得点しようとして来るはずですから、それを逆手に取る作戦です。

体力的にはキツイですが、何とか持ち堪えられるだろうと思っています。

慎重に繋ごうとしたところに、少しだけ切る(ちょい切れ)カットを混ぜて行こうと思っています。

上手くリズムを狂わすことが出来れば、相手の攻撃は空回りするはずです。

くれぐれも相手の速いリズムに合わせず、よくボールを引き付けて、ゆっくりしたカットを送ることを心掛けます。

余裕のないカットは、相手ペアの前後のゆさぶり攻撃の餌食になりますので要注意です。

私の方のイメージは出来ていますので、後はAMEさんとの呼吸を合わせるだけです。

とても楽しみにしています。

【作戦とは企画力である】

作戦を立てることをもっと広義の意味で考えると、企画力ということも出来ます。

以下、様々な場面での作戦を挙げます。

1.団体戦における作戦

これはオーダーをどう組むかに尽きます。

・ダブルスはどんなペアで行くのか。

・誰を前半に出し、誰を後半に出すのか。

・相手チームのオーダーはどんな傾向か。

・相手チームの選手の個々の特徴は何か。

・それに対して相性が良い選手は誰か。

等、出来る限り情報を集めて、その時のベストのオーダーを考えます。

但し、相手もオーダーは考えてくるので、狙い通りになるかは「運」です(笑)。

2.コーチング指導における作戦

一昔前は中学生を教えていましたが、ここ最近は一般社会人の指導をしています。

私の指導の基本路線は「長所伸展」です。

・その選手の長所(特徴)は何か。

・性格は気長か、短気か。

・より長所が活かせるようになるための短期的な改善点はどこか。

・逆に長期的な課題はどこか。

課題を短期的と長期的に分けて考えたのは選手を飽きさせないためです。

自分の得意を活かして勝つことが出来れば自信に繋がりますし、長期的な課題にも積極的に取り組む心が養われるはずだと考えました。

3.大会運営における作戦

企画・実行・後始末の3つに分かれます。

企画)

・参加者(選手)のニーズは何か。

それに応じた内容になっているか。

・試合環境が充実しているか。

大会を開くだけに充分な設備か。

・試合準備が整っているか。

試合申込~参加料の管理、

体育館側との折衝、

当日の備品の準備、等。

実行)

・会場設営の実施

台出し、受付、検温・消毒、等。

・試合進行の実施

運営スタッフ間での役割確認、等。

・会場後始末

後片付け、忘れ物、支払い、等。

後始末)

・試合結果まとめ

記録の保管、協会HPへのアップ、

新聞社へFAX、等。

・大会運営の反省

反省点を挙げ次回に活かす、等。

この様に、色々なシーンで作戦を考えることがあることに気付きます。

しかし、しっかり作戦を練っておけば、いざ本番になっても慌てずに対処できるはずです。

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