フォアカットの安定について

技術

私はYouTubeで卓球の動画をよく観ます。

試合の動画、技術動画、対談の動画と色々な種類ありますが、最近観た技術動画がとても参考になりました。

カットマンのさてぃおさんの動画で、日本を代表するカットマンの、塩野真人選手と御内健太郎選手にフォアカットを教えてもらう内容でした。

今号では何が良かったのかという話と技術動画を活用することについての話をしたいと思います。

さてぃおさんの動画

まず、何が良かったかと言うと、塩野・御内両選手のお手本の後に、さてぃお選手がプレーするところです。

私からすれば、さてぃお選手も、雲の上の存在の方で、すごく上手なカットマンです。カットが超・上手いです。

しかしながら、日本のトップの塩野・御内両選手からすれば、やはり見劣りしてしまうのです。

最初に、御内選手がカットをし塩野選手が打ちます。

「エグい!」とビデオを撮っているさてぃおさんが興奮して叫ぶほど、見事なカットです。

私は塩野選手のカット打ちドライブの威力も凄いなと思って観ていました。

普通に打ってあの威力か、と。

私の普段の練習相手の全力ドライブ以上のボールを普通に打っていました。
(一流選手ですから当たり前ですが)

交代して、今度は塩野選手がカットをし御内選手が打ちます。

塩野選手も御内選手もカットが低くて深く、スーッと飛んでくるとても綺麗なカットでした。

まるでボールの方が塩野選手や御内選手のラケットに近づいていく様な印象を受けました。

両選手とも、まず気を付けていることは、足を動かして打球点を一定に揃える事、とのことです。

ワンコースでもかなり体力を消耗する、と話されていました。

次にさてぃお選手もカットをします。

私の目からすれば、両選手同様にとても非の打ちどころのないカットに見えました。

ところが塩野・御内両選手の目からすればまだまだ改善点があるらしく、もう少しカットがゆっくり飛ぶように、衝撃を吸収してスイングする様に、とのアドバイスをされていました。

そういうやり取りを見て、なるほどなーと私はとても納得してしまいました。

技術動画の活用

次に技術動画の活用についてです。

あなたが現役選手だとして、こういう技術動画を観た時、どう活用していくかが重要です。

「動画を観る」こと、そして、ここが素晴らしい点だと思う事、感動する事、モチベーションを上げる事、ここまでで50点だと私は思います。

良いと思ったところを、次のあなたの練習で少しでもやってみる、自分なりに試行錯誤してみる、これをやって75点だと思います。

さらに、その練習の中で、動画で言っていたことが自分なりに分かる、少しでも体得していくことが出来た時点で100点だと思うのです。

そうしないと、へぇ上手いなー、凄いなーで終わってしまって、結局自分のプレーが何も変わらないことになってしまいます。

是非、現役選手であるあなたは、動画を観て納得するだけでなく、少しでも良い点を真似するところから実践して行きましょう。

私もやってみました

ちょうど私も自分の課題として、フォアカットを安定させて切れを良くしたいと思っていたところでした。

そんな時に、この動画を見つけ、まさに「渡りに船」の状態だったので、自分の練習で取り組んでみました。

なるほど、塩野選手が言っていた「打球点を揃えるために、常に足を動かす」ことが出来ると、格段に良くなりました。

今までは、この足が動かず、上半身だけで相手のドライブに対してカットスイングを調整していたので無理がありました。

足を動かすことを意識してから、下半身で大きな調整が出来てから、上半身で細かい調整をするので、カットが安定し始めました。(この感覚がとても重要です!)

下半身の体重移動でカットを飛ばすので、塩野・御内両選手には遠く及びませんが、体重の乗った深いカットが出るようにだんだんなってきました。

さらに私がコツとして意識したのは、右足で打球点にピントを合わせるということです。

これは動画では紹介されていないことで、以前私がある本で仕入れたキーワードです。

その本とは故藤井基男さんが書いた「卓球 カットマン編」(ベースボールマガジン社)という本です。

その本の中で藤井さんが言っていたことです。

フォアカットをするまでに細かいステップをするのですが、最後に右足に体重を乗せます。

ピントを合わせるとは、この時に、打球点を予測して、右足のつま先をその打球点に向けることなのです。

卓球は3次元ですから、縦・横・高さと打球点を調整しなくてはなりません。

そしてそこまでして調整しても、正確な打球点を捉えられるとは限りません。最後の調整として上半身を使うのです。

この下半身と上半身の分業が出来ると、カットが安定します。

塩野・御内両選手(さてぃお選手も!)は、この下半身の調整がすごく高い精度で出来ていて、その上でさらに上半身でも微調整が出来ているのです。

それほど修練を積んでいるので、あれほどの安定したカットが出せるのだと、自分もやってみることではじめてよく分かりました。(#^^#)

塩野選手、御内選手を見習ってまだまだ私も修練を積んでいくつもりです。

良い動画を見つけたと思います。何度も見返して練習に活かしたいです。

今回紹介したのは、以下の動画です。

 
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この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)
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