【OBUコーチ】カットマンにとってフットワーク力が必要な理由

OBUコーチ カット フットワーク

「カットは足でする」とは、私の敬愛する故藤井基男氏の言葉です。

藤井さんは、日本で最初のシェークハンドのカットマンです。

荻村伊智朗さんの時代に活躍しました。

藤井さんの著書は、論理的で分かりやすく、かつ文体が明るいのです。

根底に藤井さんの人柄がある様に、私には感じられます。

私はどれだけ藤井さんの著書に助けられ、どれだけ勇気付けられたことか。

その藤井さんが、カットは足でする、つまりフットワーク力が必要だと著書の中で力説しています。

私が愛読している藤井氏の著書

私が、カットの基本について迷ったときに必ず立ち戻る、藤井さんの著書があります。

ベースボールマガジン社から発行している「卓球 カットマン編」という本です。

この本の41ページ第4章のタイトルが、「カットは足でする!!」です。

冒頭に大切なことが書かれているので、ご紹介します。

(引用、ここから)

フォームよりも足の動きが悪いために、ミスの多いカットマンがなんと多いことか。

そして、その人たちの多くは、足を正しくはこぶことをはぶいた横着スタイルになっていることに気がついていない・・・。

よいカットの基本は、足、足、足。

「カットマンに一番大切なのは、フットワークです」(1971年世界3冠王、林慧卿)

10.1球1球、正しい位置まで動く野球で、インコース高めのストライクもアウトコース低めのストライクも、ストライクゾーンをはずれるボールまでも同じフォームで打とうとしたのでは、どんな大打者でもうまく打てない。

卓球でも同じことだ。

練習で、相手が同じコースへ同じスピードで打ったつもりでも、実は1球1球、長さが違う。

左右も違う。

野球でいえば、ストライクもあれば、そうでない球もくる。

それに対して、同じ位置でカットしようとしたのでは、どんなすばらしいフォームの人であっても、うまくつづけては入らない。

やはり1球1球、正しい位置、ストライクの位置まで動くこと。

これがまず第一に大切である。

(引用、ここまで)

カットマンにとってフットワーク力が必要な理由とは、ここに集約されます。

良いカットをするため、です。

実は全ての戦型にとって大切

カットマンは、他の戦型に比べて大きく動く。

だから、フットワーク力が必要なのだ。

これも正しい考えです。

決して間違いではありません。

しかし、フットワーク力とは何でしょうか。

それは、次の1球を万全の態勢で打つために、身体を移動させる能力と言えると私は思います。

先の引用で、練習で相手が同じコースへ同じスピードで打ったつもりでも、実は1球1球、長さが違う。左右も違う。

とありましたが、この感覚はとても大切です。

よく、練習の最初にショート打ちをやります。

相手にショートしてもらって、それを打つ練習で、戦型を問わず行うものです。

同じボールが飛んで来ている様に思いますが、実はこの時も1球1球が違うのです。

「1球たりとも同じボールはない!」

そう思って、この練習をすべきだと思います。

決して、横着して打ってはいけません。

本当の意味でフットワーク力が試されるのは、こういう何でもない基本練習です。

フットワークは魔法

フットワーク練習は、体力的にきついです。

ですから、敬遠しがちになります。

しかし、調子の良い時も悪い時も、フットワーク練習は欠かさずやる方が良いと思います。

調子が良い時は、さらに調子が良くなります。

調子が悪い時は、フットワーク練習をやっているうちに、だんだん調子が出てきます。

あれこれ余計なことは考えずに、フットワーク練習に専念してみることです。

不思議なことに、調子が上向いてきます。

やはり身体は連動していて、下半身の動きが良くなると上半身の動きも良くなるのです。

試合でも同じことが言えて、試合の緊張をほぐすためにも、いつもより大目に動くつもりで臨むと良いです。

これは全ての戦型に言えると思いますが、カットマンは特にそうです。

是非、普段の練習の中でフットワーク力を身に付けて行きましょう!

この記事を書いた人OBUコーチ(小吹 真司)OBUコーチ(小吹 真司)
昭和40年12月31日生まれ。血液型O型。兵庫県西宮市出身。現在は静岡市在住。
中学1年より卓球を始め、卓球歴は40年以上。中学高校時代は鳴かず飛ばずの成績。高校時代は県大会前の地区予選3回戦ボーイであった。インハイなど全国大会出場経験無し。大学時代飛躍的に卓球技術が向上。東海学生卓球リーグ2部で全勝しチームの優勝に貢献し敢闘賞を受賞。3人の元インハイ出場の選手に勝つ。30代の時に東海選手権(年代別個人戦)で、ベスト8に入る。高島規郎選手、古川敏明を選手を師と仰ぐ。現在も現役選手として試合に参加している。静岡市卓球協会の常任理事として静岡市の一般の試合の大会運営や広報活動を行う。また中高生の指導に当たる事もある。2005年から卓球のメールマガジンを発行中。現在も続いている。著書「OBUさんの初心者卓球上達法~卓球が上手くなりたい人へ」(文芸社)